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時間概念を忘失させ賃金窃取をたくらむ経済界とその後押しを買って出る為政者たち 4件/看護師確保は労働環境の改善が先決/現代版人身売買で工場と一緒に売られる労働者/取れるところからむしり取るグローバル経営者/ 

多摩ミルク労組 「固定残業代」無効を求 め 提訴  東京地裁
労働時間規制適用除外 年収1千万円上回る額を要件に 政府
「残業代ゼロ」で企業のブラック化は加速するか?
成果賃金 解釈拡大の恐れ
看護職員確保に新策 環境改善や復職支援 三重
「シナプティクス」社長 約350人削減せず明言 「ルネサスエスピードライバ」買収で
ゴーンの報酬 トヨタ社長の5倍で10億円 日産株価低迷

東京東部労組:多摩ミルク支部が「固定残業代」の無効を求 めて提訴!

全国一般東京東部労組の須田です。

東京都葛飾区の運送会社で働くドライバーらでつくる全国一般東京東部労組多摩ミルク支部(斉藤達男執行委員長)の組合員3人が、6月5日、雇用主で多摩ミルクグループの株式会社エイチ・ビー・エス(小島抄智代代表取締役)を相手取って、固定残業代制度の無効を主張したうえで未払い残業代など約4000万円(付加金含む)を請求する裁判を東京地裁に起こしました。提訴後、原告である組合員3人、同支部組合員、弁護団らは厚生労働省で記者会見を開き、会社の違法不当を訴えました。

原告は、同支部組合員で、同社の正社員として雇用されている佐々木義幸さんら3人。飲料などをトラックで配送しているドライバーです。3人は過労死レベル(月80時間の残業)をはるかに超える長時間労働を恒常的に強いられてきました。
佐々木さんはひどい月では残業時間だけで206時間という殺人的な長時間労働を記録しています。

その背景には、多い人では賃金の半分を占める「固定時間外手当」の存在があります。佐々木さんの場合、月給30万円のうち基本給15万円、固定時間外手当15万円になっています。あらかじめ残業代を含めた賃金を支払う固定残業代制度は、これまでの裁判例でその手当が何時間分の残業代に相当するのかが明確に区分されていなければならず、かつ手当の超過分があった場合には上乗せで支払っている実態が必要とされています。

ところが、同社の手当は、何時間分にあたるかが明記されておらず、深夜労働手当が含まれているのかや所定労働時間を何時間で計算しているのかもまったく明らかではありません。手当を上回る長時間労働を行った場合も超過分はまったく支払われていません。このように同社では、労働者が法定の残業代が支払われているのかどうかを検証するすべがありません。また、同社の求人募集案内などには単に「給与30万円」などとしか記載せず、賃金を大きく見せかけていました。

そもそも過労死レベルをゆうに上回る月100時間以上の残業代をあらかじめ設定すること自体が不当と言わざるを得ません。逆に、固定時間外手当を除いた残りの基本給だけでみると、東京都の最低賃金を下回るほどの超低賃金になっています。労働基準法37条違反(残業代不払い)に該当するのは明らかです。

現在、同社だけではなく、前もって残業代を賃金に含んだり、さまざまな名目の手当を「残業代として支払う」などと就業規則や雇用契約書で定めたりする固定残業代制度を導入する企業が増えています。その結果、残業代がごまかされるケースや何時間働いても定額の手当以上は残業代が支払われないケースが労働相談で
も多く持ち込まれています。「残業代を払わないでも済む方法」などと指南する悪徳弁護士や悪徳社労士も後を絶ちません。事実上、残業代を払わずに長時間労働を強いる制度として悪用されています。

東部労組と多摩ミルク支部は、このような労働実態を是正させ、長時間労働とサービス残業をなくすために裁判の提訴を決意しました。皆さんのよってたかってのご支援をお願い申し上げます。

以下のブログ「労働相談センター・スタッフ日記」に記者会見の動画もありますので、ぜひご覧ください。

http://blog.goo.ne.jp/19681226_001/e/a1436fd789ceda953672dfe2c05f09f8

Created by staff01. Last modified on 2014-06-11 10:14:17 Copyright: Default

レイバーネット



年収1千万円上回る額を要件に

残業代ゼロの対象で政府が調整へ

2014年06月11日 02時11分 佐賀新聞

 政府は10日、残業代支払いなどの労働時間規制の適用を除外する「ホワイトカラー・エグゼンプション」について、対象者の年収要件を「1千万円を一定程度上回る額」とする方向で調整に入った。月末に策定する成長戦略に明記する。

 幅を持たせた金額にとどめ、具体額は労使の代表が参加する厚生労働省の労働政策審議会で詰める方向だ。

 ただ、対象者について、厚労省は「残業代ゼロ」との批判に配慮し、仕事の成果が客観的に測れる高度な専門職種に限定すべきだと主張。成長戦略を担当する甘利明経済再生担当相は職種を限らない考えを示しており、政府内でなお調整が続く。

 甘利氏は10日の政府の産業競争力会議終了後の記者会見で、対象者を「労働者(に占める割合)で言えば、3~4%のうちに入るような報酬の人」と説明した。

 国税庁の民間給与実態統計調査では、年収1千万円超の給与所得者は約4%。現行の労働基準法でも管理職は既に残業代などの支払い対象外になっており、管理職は新制度の対象とはならない見通しだ。

 政府はこのほか、労働時間にかかわらず一定の賃金を支払うが、深夜・休日の割増賃金支払いなどの労働時間規制は及ぶ「裁量労働制」の適用基準緩和を成長戦略に盛り込む方針だ。

 産業競争力会議の民間議員は4月の会合で、年収1千万円以上の専門職を対象とするなど2案を提示。その後の5月の会合では、年収要件を入れず、管理職手前の総合職を対象とする案を示していた。



「残業代ゼロ」で企業のブラック化は加速するか?

2014年06月11日 06時00分 アメーバニュース

提供:週プレNEWS

毎日毎日、どんなに遅くまで働いても残業代はゼロ――。

働いた「時間」と関係なく、「成果」によって賃金が決まる「残業代ゼロ」の働き方が、アベノミクスの成長戦略の一環として導入されそうだ。

安倍首相は、第1次安倍内閣の2007年当時、ホワイトカラー・エグゼンプションという、今回と同じような政策を提案したが、そのときは長時間労働を招くとして反対されたのだった。

それが今また復活しようとしている。安倍政権は、なぜこんなにも労働時間規制を変えようとしているのか。経済評論家で獨協大学特任教授の山崎元氏に聞いた。

「安倍政権を支持しているのは、経団連をはじめとする大企業の経営者です。そしてその経営者が利益を出しやすい環境を整えてあげることこそが、安倍首相の成長戦略。企業経営者としては、会社に長時間いるからといって、今までは形式的に払っていた残業代を払わなくていいとなれば都合がいいわけです」

前回のホワイトカラー・エグゼンプションでは、その対象が年収900万円以上のホワイトカラーだったが、今回の残業代ゼロ法案では何が変わるのだろうか。

「現段階では、幹部候補の労働者、あるいは従業員の過半数をカバーする労働組合を持つ会社で、本人と労使の合意がある場合となっています」(山崎氏)

4月の段階では年収1000万円以上だった条件が幹部候補に変更されたが、どのみち高年収者が対象。となると適用範囲はかなり限られてくるが、果たしてこれをそのままうのみにできるのか。

「制度を導入するときは、高めの年収に設定し、多くの労働者とは関係ない、『給料の高い一部の人の話』とするでしょう。ただ、法案が実際にどういう形で出てくるかは注意してみなければいけません。おそらく条件を変更できるような形にして出してくる。例えば、政令で変更できるようなことになれば、適用範囲は後でどんどん広くすることができます。事実上、“小さく産んで大きく育てる”ことになるわけです」(山崎氏)

かつて、労働者派遣法のときも最初は限られた職種のみだったが、法律が施行されると次々と職種が増えていった。同じように、残業代ゼロの裾野も広くなる可能性は高そうだ。

では、もうひとつの適用要件である、本人と労働組合による合意も、会社の要求の前に歯止めとなるのだろうか?

「これも難しいでしょうね。日本の労働組合は、その多くが会社の出世コースに組み込まれていますから、本気で会社と闘う組合はほぼないと思われます」(山崎氏)

■成果達成のために、さらに長時間労働を強いられる!

とはいえ、「時間」ではなく「成果」によって報酬が決まるということは、自分に課せられた仕事を達成すれば“定時”でなくとも帰宅していいということ。そういう点では、時間に縛られない成果主義も悪くはない。

「確かに、成果に対して年俸や、給料、ボーナスが決まるというのは、国際的に見ればフェアだし、外資系企業などはこれが普通です。ただし、これをやるにはふたつの条件が必要。ひとつは、個々の成果をきちんと計測して、納得できる形で労働者と会社側とが交渉できることです」(山崎氏)

わかりやすい例で言えば、外資系証券会社で売り上げをこれだけ上げたから、来年の年俸はこれぐらいが妥当であると労使双方納得の上で報酬を決めるやり方だ。

「ただ、日本は成果を計測するというより、形式的に個々の給与を決める、例えば勤続何年だからいくら、みたいな大ざっぱで横着な経営しかしてきませんでした。それを急に成果で評価するから残業代はゼロだと言われても、その基準を信じられません」(山崎氏)

では、成果主義を正しく導入するための、もうひとつの条件はどうか?

「それは、会社側の評価に不満があり、交渉がまとまらなければ、転職できるかどうかです。成果主義の場合、労働者と会社は、お互いのパワーが対等でなければいけない。対等であるためには、労働者が転職できるというカードを持っていなければいけないんですが、日本は残念ながらその転職市場が発達していない」(山崎氏)

となると、会社側が交渉の主導権を握ることになる。

「労使が対等でない今の日本で成果主義が導入されれば、経営者は会社にとって都合のいい“成果”を従業員に課すでしょう。となると、従業員も成果を達成するまでは長時間働かなければならない。結局は、労働が強化される方向に向かう。報酬は増えないのに、労働時間ばかり長くなるのは避けられないと思います」(山崎氏)

労働問題に取り組むNPO法人POSSEの川村遼平事務局長も、残業代ゼロによって経営者が手にする“得”について、こう話す。

「現状、労働問題では長時間労働そのものが違法とはなりづらく、労働者が企業の不正を訴えるには、サービス残業による残業代の未払いという違法行為を告発するしか方法がありませんでした。ところが、残業代ゼロになれば、その違法を取り締まる根拠がなくなります。今ブラック企業が野放しで問題となっていますが、この法案はブラック企業を助長させる危険性があります」

従業員が成果を生むまで長時間こき使っても、残業代も払わなくていいし、そのことで訴えられる心配もない。このままでは残業代ゼロは、単にサービス残業の合法化となるにすぎず、際限なく働かされた従業員の過労死を招くかもしれないのだ。

安倍政権がそれでも残業代ゼロを推し進めるのはなぜなのか?

「政府が雇用改革をするという姿勢を見せて、海外を含めた投資家からいかにお金を集めるかということしか見ていない。そんな姿勢では、みんなの生活がどうなるかということが重視されているとは思えません」(川村氏)

成果主義を実行する土台も整備せずに残業代ゼロが導入され、過剰な長時間労働の上に成り立つ日本経済は果たして本当の“成長”を迎えることができるのだろうか。

(取材・文/頓所直人)



成果賃金:解釈拡大の恐れ

毎日新聞 2014年06月11日 21時39分(最終更新 06月11日 23時51分)

 働いた時間と関係なく、成果だけに応じて賃金を払う制度の導入が決まった。近くまとめる成長戦略に目玉のほしい首相官邸が経済界の要望に乗り、「労働強化」を懸念する労組や厚生労働省を押し切った。

 当初、厚労省は新制度自体に慎重だった。しかし、安倍晋三首相が5月28日の産業競争力会議で導入を指示したのを受け、姿勢を転じた。その際、田村憲久厚労相は対象者を世界で活躍する為替ディーラーなどに限るよう主張したが、甘利明経済再生担当相は「限定しすぎだ」と突き返し、調整は難航。結局、11日は「職務が明確で高い能力を有する者」で「少なくとも年収1000万円以上」とあいまいな内容で決着した。

 田村氏は終了後「普通の課長代理などは対象外」と周囲に語った。厚労省内には、新制度導入への不満は残っているものの、今後自らのコントロール下にある労働政策審議会で対象者を詰めることになり、ホッとした空気も流れている。

 議論を主導したのは経済界だ。成果に応じた賃金制度に変え、企業の国際競争力を高める狙いがある。経団連の榊原定征会長は9日の記者会見で「少なくとも全労働者の10%程度は適用を受けられるようにすべきだ」と強調しており、今後、拡大を求めるとみられる。日本総合研究所の山田久・調査部長は「改革の第一歩として評価できる」と指摘しつつ、「雇用の安全網の拡充などを同時に進めるべきだ」と注文した。

 かつて首相は、同様の制度を検討しながら断念した。反発を承知で再び持ち出したのは、外国人投資家らの好感を期待しているからだ。株価重視の自らの経済政策、アベノミクスを腰折れさせない、との強い思いがうかがえる。首相の経済ブレーンは「新制度は市場で歓迎されるはずだ」と言う。

 野党や労組は反発を強めている。11日の国会審議で、民主党の山井和則元厚労政務官は「年収要件はブレーキにならず(引き下げられ)『アリの一穴』になる」と批判した。

 「職務が明確で高い能力を有する者」という職種も、広い解釈ができ対象者が膨らむとの見方がある。労働法制に詳しい棗(なつめ)一郎弁護士は「対象範囲が極めてあいまいでどこまで絞り込めるのか疑問だ。政府は(今国会で成立見込みの議員立法)過労死等防止対策推進法案との矛盾をどう考えているのか」と訴える。【中島和哉、念佛明奈、小倉祥徳】



看護職員確保に新策 県、環境改善や復職支援

2014年6月11日 中日新聞

 看護師や助産師、保健師ら「看護職員」の確保が全国的な課題となる中、県は二〇一四年度、離職を防ぐための勤務環境改善や研修の充実といった対策の底上げに乗り出す。県医務国保課の担当者は「なり手を増やすのも大切だが、職場で働き続けることができる態勢を整えたい」としている。

 国が二年に一回実施している調査によると、県内では一万四千九十五人(二〇一二年末現在)の看護師が働いている。人口十万人当たりの人数は七六六人と全国平均の七九六・六人を下回り、都道府県の中で三十五番目の低さ。助産師数も低迷している。

 県は以前から、修学資金の貸し付けや就職相談会などを手掛けてきたが、看護職員の供給は需要に追いついていない。

 大学、専門学校などの養成拠点は三月末現在で県内に十八カ所あり、県内就業率は77・9%と比較的、高い水準だ。常勤看護職員の離職率(日本看護協会調べ)も一二年で9・6%と全国平均の11%より低いが、県医務国保課の担当者は「現場の需要はそれ以上に多い」と漏らす。県が五年ごとにまとめる需給見通しでは、一五年度に百五十人の不足が見込まれる。

 県は一四年度の一般会計当初予算に、看護職員の確保に向けて一億七千二百万円余を計上。修学資金貸し付けなどに加え、新たな事業に取り組む。

 看護師らは昼食の配膳といった看護ケア以外の業務を担う場合も多い。そこで「看護補助者」と呼ばれる職員を活用し、看護師らに看護に専念してもらう仕組みづくりなどの管理者向け講習会を開く。

 看護職員の働く環境改善に向けた医療機関による計画づくりを手助けする「医療勤務環境改善支援センター」を七月にも開設。認知症看護への需要の高まりを受け、勤務経験が五年以上の中堅向けの実務研修も企画する。

 一方で、県内養成拠点での退学者の合計が一一年以降、年間百七~百二十五人と三桁で推移していることを重く見て、専任教員の資質向上も図ることに。一五年度から半年~八カ月間の講習会を開く予定で、入念な準備を進める。

 看護師などの免許を持つものの離職した「潜在看護師」の掘り起こしも強化。県看護協会に委託して設置している「ナースセンター」(津市)の相談員を新たに県内各地のハローワークに送り込み、より専門性の高い相談に対応することで復職につなげる。

 (相馬敬)



米社長、人員削減せず明言 ルネサス子会社買収で

 液晶向け半導体「ルネサスエスピードライバ」(東京)を買収する、米IT企業「シナプティクス」のリック・バーグマン社長は11日、東京都内で記者会見し、買収に伴う人員削減はしないと明言した。「会社は成長しており、(約350人の)社員全員を継続雇用する」と語った。

 ルネサスエスピードライバは経営再建中の半導体大手、ルネサスエレクトロニクスの子会社。液晶装置の駆動に使う「ドライバーIC」と呼ばれる部品で世界大手だ。

 シナプティクスはスマートフォンの液晶画面の操作に使う「タッチセンサー」などの技術に強い。

2014/06/11 20:52 【共同通信】



ビジネスジャーナル 2014年06月11日01時00分

日産ゴーン社長の報酬、なぜトヨタ社長の5倍の10億円?業績一人負け、株価低迷…

 日産自動車は定時株主総会の招集通知で、2014年3月期に取締役8人(社外取締役は除く)に支払った役員報酬の総額が16億5400万円に上ったことを明らかにした。単純平均で1人当たり前期比7%増の2億600万円。役員報酬が大幅に引き上げられたことで、3年連続で10億円寸前にとどまっていたカルロス・ゴーン社長兼CEO(最高経営責任者)の報酬を10億円の大台に乗せた可能性が強まってきた。

 ゴーン氏の役員報酬は6月24日に開催される株主総会で開示されるが、過去の同氏の役員報酬は次の通りだ。

 10年3月度:8億9100万円
 11年3月期:9億8200万円
 12年3月期:9億8700万円
 13年3月期:9億8800万円

 13年3月期、日産の取締役9人に支払われた役員報酬は、前年より200万円少ない17億4600万円だったが、ゴーン氏は前年より100万円多い9億8800万円を得た。役員報酬の半分以上を1人で占めた格好となった。

 14年3月期の報酬には13年3月期の業績が反映される。日産は米国と中国市場の不振が響き、本業の儲けを示す連結営業利益は4%減と自動車大手7社で唯一、減益だった。14年3月期は円安効果で自動車メーカーの業績が軒並み好転したが、日産だけが伸び悩み、2期連続で通期業績見通しの下方修正に追い込まれた。

●仏ルノーは役員報酬3割カット

 こうした業績にもかかわらずゴーン氏の報酬が増額された理由のひとつとして、同氏がCEOを兼務する仏ルノーから受け取る報酬が、大幅に削減されたことが挙げられる。

 欧州債務危機を受け販売台数が急減し経営不振に陥った仏ルノーは13年1月、フランス国内の従業員の約17%にあたる8000人の人員削減策を発表した。ゴーン氏のリストラ案に労働組合は猛反発。「従業員のクビを切るなら、自分の高い報酬を減らせ」とのスローガンを掲げた大規模なデモが行われた。雇用を重視するフランス政府からもルノーへの批判が高まった。フランス政府はルノー株の15%を保有する筆頭株主でもあり、フランス政府を刺激するのは得策ではないと考えたルノーは、労働組合にリストラを受け入れさせる条件として「16年までゴーン氏の役員報酬の3割を返上する」と提示して収拾した。ゴーン氏の役員報酬は3億7000万円程度であり、その3割は1億1000万円。13年から16年までの4年間に計4億4000万円の役員報酬がカットされるため、減額分を日産の報酬で補ったとみられている。

 もともとルノーはフランス政府の監視の目が厳しいため、ゴーン氏の役員報酬は日産の4割以下に抑えていた。一方、日産社内ではゴーン氏の報酬に異議を唱える声は上がっていない。

 そのゴーン氏は意気軒昂だ。6月3日、パリで「18年に米国、日本、フランスなど一部の国で世界初の自動運転車のテスト販売を開始する」と発表し、正式には20年までに販売を開始するとしている。かつて日産は電気自動車(EV)の盟主になると宣言し、EVに注力していたが普及は遅れており、自動運転車にも重点的に投資していく。当初は部分的な自動運転機能を持った自動車になる予定で、運転手は手動運転に切り替えたり、自動化のレベルを選ぶことができるようにする。

 だが、自動車アナリストには、自動運転車が普及することに懐疑的な向きが少なくない。技術的な問題というより、自動運転車が事故を起こしたり事故に巻き込まれたりした場合に誰が責任を負うのか、その基準を各国で決めなければならず、法律上の規制が自動運転車の最大の障害となると指摘している。そのため、「自動運転車は電気自動車の二の舞いになる恐れもある」(アナリスト)との声も聞かれる。

●カギ握る中国市場

 11年6月に発表された日産の中期経営計画「日産パワー88」では、17年3月期末までにグローバル市場の占有率(シェア)8%、売上高営業利益率8%を達成するというのが骨子となっている。計画の折り返し点である14年3月期のグローバル市場のシェアは6.2%、営業利益率は4.8%だった。

 中期経営計画の達成に向けて日産は得意とする中国市場で攻勢をかける。15年3月期の中国での販売台数は前期比18%増の143万台を計画。中国でのシェアを前期の6.1%から6.5%に上げ、営業利益は前期比35%増の1450億円程度を見込む。15年3月期、連結営業利益に占める中国事業の比率は、前期の18%から21%強に上昇する見通しを立てているが、中期計画の達成の成否は、ひとえに中国事業にかかっている。同期の連結営業利益は7%増の5350億円を想定しているが、中国事業の伸びが止まると業績見通しの下方修正に追い込まれる。ちなみに、13年の2回の下方修正では、当時の志賀俊之COO(最高執行責任者)が更迭された。

●低迷する株価

 また、日産の株価をみてみると、6月6日の終値は942円。トヨタ自動車は5869円、ホンダは3580円、スズキは3100円、富士重工業は2791円である。ダイハツ工業は1793円、二輪車のヤマハ発動機1683円、再建途上の三菱自動車工業でさえ1099円で、日産自の株価を上回っている。日産自より株価が安いのはいすゞ自動車(636円)、マツダ(473円)の2社だけである。

 株価を見る限り、ゴーン氏の報酬は割高な感をぬぐえない。トヨタの豊田章男社長の13年3月期の役員報酬は1億8400万円、ホンダの伊東孝紳社長は1億4500万円と、ゴーン氏の5分の1程度である。日産は「グローバル企業の経営者の報酬を参考にしている」と説明しているが、6月の株主総会では批判を集めるとの予想が広がっている。
(文=編集部)


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