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外国人技能実習制度は単なる不正労働力確保手段/最賃決定審議会委員はその金額で生活してみるがよい/ 

「外国人技能実習制度」の根深い問題点
最低賃金、780円乗せ焦点 厚労省審議会で議論開始

「外国人技能実習制度」の根深い問題点

2014.07.02 15:00 記者 : JIJICO ガジェット通信

国際社会に貢献することを目的に設けられた外国人技能実習制度

「外国人技能実習制度」の根深い問題点外国人技能実習制度は、主に発展途上国から外国人を招き、我が国の技術・技能等の修得を援助・支援して、発展途上国へ技術を移転することで国際社会に貢献することを目的として設けられた制度です。

もともとは、労働関係法規の適用のない研修生から、労働関係法規の適用のある技能実習生に移行させる研修・技能実習制度だったものが、平成21年の出入国管理及び難民認定法の改正により、入国当初から労働関係法令の適用させる技能実習制度として一本化されました。

職場と技能実習生との間には、支配従属的な関係が生じやすい

このように、国際貢献という目的をもった制度であるにもかかわらず、実際には、農業、漁業、縫製など、日本人労働者が不足している分野での労働力不足解消のために利用されているといった実態があります。特に、技能実習生は、技能実習を実施する予定の職場(実習実施機関)を特定した上で在留資格が与えられるため、職場を移転する自由がありません。

そうすると、職場での待遇に不満を持っていても、これに抗議したり外部に保護を求めたりすれば、職場を失って帰国せざるを得ない事態になるため、職場と技能実習生との間には、もともと支配従属的な関係が生じやすい構造が存在するといえます。

後を絶たない技能実習生に対する不正行為

実習実施機関である中小企業が、このような支配従属的な関係下で技能実習生を不足する労働力として利用し、これを搾取するといった問題を解決するために、労働関係法規が適用される技能実習制度として一本化されて以降も、賃金の問題のみならず、労災事例、パワハラ事例など、技能実習生に対する不正行為は後を絶ちません。

しかも、この新制度では、我が国における技能等の修得活動が終了するまで監理団体が技能実習の指導、監督、支援を行うものとされているにもかかわらず、監理団体そのものが実習実施機関と癒着して、最低賃金法違反の行為を幇助していたり、不正行為が行われていた時期における監査で、これを指摘できていない事例も数多く報告されているようです。

政府が率先して制度を目的外に利用すれば、日本の評価に関わる

このようなことから、日本弁護士連合会は,平成25年6月20日付けで「外国人技能実習制度の早急な廃止を求める意見書」を提出しました。我が国の政府は、東京五輪が開かれる平成32年までに限定して建設分野における労働力確保のために技能実習制度を使うと決めた模様ですが、制度の抱える問題が解消されない状況下において、政府が率先して制度を目的外に利用すれば、最終的には我が国に対する評価として跳ね返ってきます。

国際貢献といった本来の目的に反する結果となりかねませんので、このような政府の決定に異論が出るのも無理からぬところといえるでしょう。



最低賃金、780円乗せ焦点 厚労省審議会で議論開始

2014/7/2 22:47 日本経済新聞

 今年秋に改定する最低賃金の引き上げ議論が始まった。昨年の15円を上回る引き上げが実現し、全国平均で780円台に乗るかどうかが焦点だ。目安になる賃金や物価、企業利益の3つの指標は2013年度にすべて上昇した。外食など人手不足で時給を上げた業界もあり、最低賃金の引き上げに向けた条件はそろう。ただ経営側は慎重な姿勢で目安を決める今月末まで綱引きが続きそうだ。

 厚生労働省は労使代表と学者でつくる審議会を今月に立ち上げた。月末まで議論して最低賃金の目安を示す。それに基づいて地方の審議会が都道府県ごとの最低賃金を決め、10月をめどに適用する。

 2013年度の全国平均は764円と前年度から15円上がった。今年度の経済指標は一段と改善が目立つ。厚労省の審議会は物価、賃金、企業利益の3つに基づいて全国平均の目安を決める。

 13年度の消費者物価指数(帰属家賃除く総合)は前年度比1.1%上昇し、5年ぶりにプラスに転じた。さらに4月以降は消費増税に伴う値上げが響き、前年同月に比べて4%ほど上がっている。

 賃金全体も上がっている。働く人が受け取る賃金の総額を示す現金給与総額は、13年度に0.1%増と3年ぶりのプラスだった。今年の春季労使交渉でも、経団連がまとめた大企業の賃上げ率は15年ぶりに2%を超えた。賃金全体を底上げするベアが広がっており、5月の毎月勤労統計調査の速報値によると、基本給が2年2カ月ぶりにプラスとなった。

 企業利益も底堅い内需を背景に伸びている。法人企業統計によると13年度の国内企業全体の経常利益は約62兆円となる見込みで前年度より2割伸びそう。「企業は賃上げの余力を蓄えており、経済指標だけを見れば、昨年以上に引き上げて780円を超える」(厚労省幹部)との見方が強い。

 また外食産業を中心に人手不足が強まっており、人材の流出を防ぐため「防衛的な賃上げに踏み切る企業もある」(三村明夫・日本商工会議所会頭)。時給が最低賃金に張り付いていたアルバイトなどの業務も実際の賃金を企業自ら上げつつある。

 ただ経営側にはなお引き上げに慎重な声が強い。07年の最低賃金法の改正で、最低賃金が生活保護の水準を下回る「逆転現象」をなくすため、積極的に最低賃金を引き上げてきた。08年のリーマン・ショック後も引き上げが続いたのはこのためだ。

 現在も逆転が残る地域は北海道だけで、今年度の改定で解消する見込み。「今まで生活保護との関係で無理して上げてきた。ここらで一休みしたい」(経済団体幹部)との声があがる。

 政府は消費増税の家計への影響を減らすため賃上げを後押ししたい考えで、田村憲久厚労相も「消費増税や労働の需給が引き締まっていることも反映して、よい成果が出るようにやっていきたい」として最低賃金の引き上げに意欲を示す。


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