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大阪 JOBカード普及 

大阪でJOBカードが普及

 政府が昨年4月に始めた職業訓練支援制度「ジョブ・カード」が大阪で普及し始めている。同制度の助成対象として認められた大阪府内の「認定企業」は現在66社と全国5位。7月の近畿2府4県の失業率が6・3パーセントと雇用情勢が悪化する中、人材の確保に悩む中小企業と求職者の“橋渡し”として定着すれば、関西経済の底上げが期待される。衆院選で各政党は非正規労働者の待遇改善策を掲げており、今後、制度の拡充も見込まれる。(藤原章裕)

 ジョブ・カードは職歴や学習・訓練歴、本人の希望などを記入する専用の用紙(6種類でセット)。

 求職者は履歴書だけでは伝えきれない細かな経歴や内容を記載し、自分の職業能力を客観的に示すことができる。「キャリア・コンサルタント」と呼ぶ専門家が内容を確認することで、経歴詐称を防ぐ。

 企業側はカードを基に選考した求職者を「訓練生」として雇ったうえで、3~6カ月間の職業訓練を実施。適性があると判断した場合は正社員として継続雇用する仕組みだ。

 自社の非正規労働者にジョブ・カードを記入させ、職業訓練を実施することもできる。訓練生は給料をもらいながら、資格や技能を身につけられる。

 同制度はフリーターの雇用対策として始まったもので、最大の特徴は、訓練を実施する企業に対し、国から助成金が支給されること。中小企業の場合、訓練生に支払う賃金の4分の3が助成される。

 塗装など建設工事を手がける協榮塗装工業(大阪市東住吉区)では現在、アルバイトとして試用されている稲森雄太さん(22)が、正社員を目指して職業訓練を受けている。

 同社の澤田浩一社長(45)は「目的意識を持った優秀な人材を確保しやすくなり、新入社員を育てる間、助成金を受けられるのはありがたい」という。間もなく稲森さんを正社員として採用する予定だ。

 ただ、認定企業が増えてきたとはいえ、これまで制度を使って正社員に採用されたのは、大阪商工会議所管内でわずか8人。大商の鱧谷貴人材開発部次長は「まだまだ認知度が低いのがネック」と話す。

 このため、大商は受け入れ先の企業をさらに増やそうと、今年になって企業の訓練メニューの作成を手伝う職員を増員した。また、政府も補正予算のたびに訓練生の賃金助成割合を引き上げてきた。

 大商管内では7月末、ジョブ・カードを使ってみたいと名乗りを上げた「協力企業」の数が累計で100社に達した。これらの企業に実際の制度利用を呼びかけるとともに、今年度末までに150社に増やし、さらに制度のすそ野を広げたい考えだ。

2009.8.30 01:28 MSN産経ニュース