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子が国の宝なら学ぶ機会を奪ってはならない 

社説 子どもの貧困 教育の機会を均等に

社説:子どもの貧困 教育の機会を均等に

毎日新聞 2014年08月24日 02時32分

 子どもの貧困率が年々悪化し、国民生活基礎調査では2012年に16.3%と過去最悪を更新した。経済協力開発機構(OECD)やユニセフの調査でも日本の子どもの貧困率は高い部類に属する。政府は必要な政策をまとめた大綱を近く閣議決定するが、現状を放置することは許されない。どのような家庭環境に生まれた子にも未来への機会が開かれている社会にしたい。

 子どもの貧困率とは、平均的な年収の半分を下回る世帯で暮らす17歳以下の子の割合を指す。食べ物や着る物がないという絶対的貧困率とは異なるが、教育機会や文化的体験の格差が著しく、実質的に子どもの成長に大きなハンディとなることが問題視され、重要な政策課題として先進国で取り組まれている。

 貧困率が高いのは一人親世帯で、その大半は母子世帯である。賃金水準の低い非正規雇用の親が多く、保育所不足もあって働く時間も制限されている。就労につなげることで貧困から脱する政策を取る国が多い中、日本は仕事をすることが貧困解消にならない特殊な状況が指摘されている。非正規雇用の抜本改革が迫られている。

 もともと日本の社会保障政策は年金や介護など高齢層に支出が集中しており、児童手当など家庭関係への支出が諸外国に比べても極端に少ない。今回の消費増税でようやく消費税の使途に「子育て」が加えられたが、これまでは税や保険による所得再分配の効果は母子家庭にはむしろマイナスの状態だった。

 大学や大学院の高等教育について給付型の奨学金が充実し、授業料が無料あるいは低額の先進国は多いが、日本は高等教育を受ける子への公的支援がほとんどない。授業料が高く、進学率は親の収入に強く影響される。奨学金も返済型がほとんどで、卒業後に返済に苦しむ人が多い。

 英国のように貧困率の数値目標を示して改善に成功した国もあるが、現金給付をしないと直接の効果が乏しく、財源不足のため政府内には慎重な意見が強い。それならば、高校や大学の進学率の数値目標を示してはどうか。貧困家庭の子どもの進学率は一般に比べて著しく低い。高校や大学・大学院の授業料の無償化や給付型の奨学金を拡充して、進学意欲があり努力する子を支援するのである。

 財源には相続税や高収入層の年金給付の一部を充てるべきだとの意見もある。孫の教育資金を一括贈与すると贈与税が一部非課税になる制度には多数の利用者が集まっている。直接血のつながりがなくても孫世代の教育機会の均等について考えてはどうだろう。貧困家庭の子どもが進学できない社会に未来はない。


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