スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

貧困対策にはオーダーメイドな対策が必要、予算のことしか頭にない大雑把な対策は逆効果で受給者を窮地に追い込む 4件 

「子供の貧困対策大綱」 閣議決定 中身ない首相のアピール
「減額でさらに貧困に」 生活保護引き下げ提訴 原告ら窮状訴え 群馬
老齢加算 原告敗訴確定へ 北九州などの訴訟 福岡
就学援助 977人受け取れず 生活保護引き下げで 神奈川

記者の目:「子供の貧困対策大綱」閣議決定=遠藤拓(東京社会部)

毎日新聞 2014年09月23日 東京朝刊

 ◇政権の本気、感じられず

 やはり、安倍政権は本気ではなかった??。政府が8月29日に閣議決定した「子供の貧困対策大綱」への、偽らざる感想だ。「日本の将来を担う子供たちは国の一番の宝」だとし、対策の重要性を強調したことには一定の意義がある。だが、崇高な理念に見合う実効性を担保できたかは、残念ながら疑わしい。

 平均的な年収の半分を下回る世帯で暮らす17歳以下の子供の割合を示す「子供の貧困率」は、2012年に16・3%と過去最悪になった。困窮家庭の子供や親の養育を受けられない子供は、経済面をはじめさまざまな苦境にさらされる。大綱には1月に施行された「子どもの貧困対策法」に基づき、国の具体策や理念が盛り込まれた。

 策定にあたり、子供を支援する専門家や当事者らは、返済の必要がない給付型奨学金などの現金給付を充実させ、国としていつまでにどれほど貧困を解消するか数値目標を定めるよう声を上げ続けた。だが、政府は財源不足などを理由に、提案をことごとく退けた。並んだのは従来の施策やその延長線上の事業ばかりで、大胆さに欠けていた。

 ◇本音隠す官僚と後ろ向き財務省

 一連の取材で最初に違和感を感じたのは、対策を主に受け持つ内閣府、文部科学、厚生労働両省の官僚の姿勢だ。大綱づくりに役立てようと内閣府に設置された検討会は教育、福祉など幅広い分野の専門家らで構成された。各界の第一人者が、現在の課題と大綱への希望を力説した。

 会合に同席した官僚たちは、専門家らの訴えを神妙な表情で聞いた。だが、彼らは一度その場を離れると「財源確保は困難」と一様に小難しい顔をするのだ。なぜ会合で発言しないのか。ある官僚は「現実をぶつけると議論がつまらなくなる」と説明した。

 居並ぶ官僚が本音を隠し、関係者に言いたいことを吐き出させる構図はどこか異様で、誠実さに欠ける。限りある財源を有効に使うため、官民で知恵を出し合えばよかったのではないか。「要するにガス抜きですね」。ある傍聴者の見立てが、あながち外れていないと思えてくる。

 財務省からの横やりも、政権の「本気度」を疑わせた。3月末、財政制度等審議会(財務相の諮問機関)の分科会。子がいる世帯が受け取る生活保護費は、年収300万円未満の低所得世帯の消費水準を上回るとして、同省は生活保護の母子加算を削減するよう主張した。この事実が5月中旬、社会保障審議会(厚労相の諮問機関)の部会で紹介されると、委員からは「母子加算削減と子供の貧困対策を一度にするのはブレーキとアクセルを同時に踏むようなもの」と反対の声が噴出した。田村憲久厚労相(当時)ら関係閣僚からも、財務省をけん制する発言が相次いだ。

 財務省は結局、生活保護の別の扶助や加算の削減を主張する立場へと転じた。だが、一連の経緯は「貧困問題になるべくカネを出したくない」という財務省の本音だけでなく、政府が一枚岩ではなかったことまで露呈させたといっていい。

 ◇首相のアピール、中身なく失望

 私は安倍晋三首相の「本気度」も怪しいと思っている。首相は子どもの貧困対策法に基づいて設置された「子どもの貧困対策会議」の会長でもある。どんなに官僚が渋っても、首相が仕向ければ重点的に予算が投入されるはずだ。でも、そうした指導力を発揮した様子は、残念ながら見受けられない。

 がっかりさせられる出来事があった。大綱の閣議決定直前に開かれた子どもの貧困対策会議。首相は前日に検討会メンバーと懇談したことに触れ「(大綱は)私自身も昨日有識者から直接お話をうかがったうえでとりまとめた」と述べたのだ。あたかも大綱の充実に首相が一役買ったような言いぶりだったが、内容は関係省庁や与党の調整を経て既に固まっていた。

 懇談は首相側の要請で実現した。積極姿勢をアピールすることはあるのかもしれないが、懇談後に内容が拡充されたわけではない。誇張が過ぎると、子供たちの失望につながる。少なくとも、首相にとって子供の貧困対策は、特定秘密保護法や集団的自衛権の行使容認のように、反対を押し切ってまで断行する政治課題でなかったことは確かだ。

 子供の貧困は長い間、その存在すら認知されない問題だった。生半可な対策では、人知れず己の運命に涙する子を減らすことにはならないだろう。数値目標を掲げて優先的に予算を配分し、現金給付などの施策を実現させる必要がある。安倍政権は今後、本気で問題に取り組むのか。取材を続けたい。



「減額でさらに貧困に」 生活保護引き下げ提訴 受給者の原告ら窮状訴え

2014年9月23日 東京新聞

 「これ以上何を削ればいいのか」。22日、生活保護費の引き下げ処分の取り消しを県内5市に求め前橋地裁に提訴した受給者の原告たち。引き下げは、すでに切り詰めている暮らしをさらに圧迫すると訴えた。 (伊藤弘喜)

 原告は桐生、みどり、沼田、伊勢崎など五市の十人。このうち三人が群馬弁護士会館(前橋市)で記者会見した。その一人、高崎市の中島健造さん(61)は四十二歳で心筋梗塞を患って歩けなくなり、運転代行の職を失った。一人暮らしで身寄りもない中、やがて貯蓄が尽き、生活保護を受給し始めた。

 三~四年は満足に歩けず、リハビリに専念。いまも百メートルほど歩くと息が上がってしまう。「また元の生活に戻りたい」。そう願いハローワークに通い続けるが、仕事は見つからない。

 中島さんの場合、食費など日常生活を送るために支給される生活扶助費は約七万六千五百円だったが、昨年八月の引き下げで七百六十円減った。今年四月の消費税増税に伴い若干の引き上げがあったが、約七万七千円にとどまる。来年四月には三度目の減額が見込まれる。

 夕食のおかずをあきらめ、卵かけご飯だけにしたり、月に三~四個買っていた菓子パンを一個に減らしたりして食費を切り詰める。風呂は週一回ほど。「もうぎりぎり。食べたいだけ食べて、風呂にも入りたい」と力なく笑う。

 原告側代理人の斎藤匠弁護士は「引き下げ前の生活保護費も不十分だった。今回の引き下げで以前にも増して貧困状態を余儀なくされている」と指摘する。法廷では「憲法二五条が保障する健康で文化的な最低限度の生活とは何か、どう決められるべきかを真正面から問いたい」と話した。



老齢加算、原告敗訴確定へ 北九州などの訴訟 福岡

2014.9.23 07:04 MSN産経ニュース

 原則70歳以上の生活保護受給者に支給していた「老齢加算」を国が減額や廃止にしたのは違憲、違法として北九州市の31人らと京都の3人が廃止決定の取り消しを求めた2件の訴訟で、最高裁第1小法廷(山浦善樹裁判長)は、上告審判決を10月6日に言い渡すと決めた。2審の結論見直しに必要な弁論を開いておらず、原告側敗訴の2審判決が維持される見通し。

 同種の訴訟は各地で起こされ、最高裁は平成24年2月、東京都の原告が起こした訴訟の上告審判決で「廃止は合憲」と初判断を示している。

 北九州訴訟では、1審福岡地裁が廃止を適法としたが、22年6月の福岡高裁判決は「正当な理由のない不利益変更で違法」と原告逆転勝訴を言い渡した。しかし最高裁が12年4月の判決で審理が不十分として差し戻し、昨年12月の福岡高裁判決は「廃止に裁量権の逸脱や乱用はない」と原告側敗訴としていた。

 京都訴訟は、1審京都地裁、2審大阪高裁とも廃止は合憲と判断していた。



就学援助977人受け取れず 横浜市、生活保護引き下げで

2014.09.23 12:00:00 カナロコ

 経済的に苦しい家庭の小中学生に学用品代や給食費などを補助する「就学援助」について、横浜市が国の生活保護基準引き下げに連動し、2014年度から対象者を決める所得基準を引き下げた結果、申請したが就学援助を受けられなかった子どもが977人に上ることが分かった。そのうち、前年度は援助されたのに、本年度は受けられなくなった子どもは762人いた。

 市教育委員会によると、就学援助は、生活保護を受給する「要保護」世帯と、生活保護世帯に近い困窮状態にあると市教委が独自に認めた「準要保護」世帯に支給される。多くの自治体は、生活保護基準額に一定の係数を掛けるなどして準要保護の対象者を決めており、市教委も同じ方法を導入している。

 昨年8月に生活保護基準額が引き下げられたことに伴い、市教委は14年度から準要保護世帯の認定基準も引き下げた。

 市教委の7月末までの取りまとめによると、約3万8千人から就学援助の申請があり、3549人が認定されなかった。うち、引き下げ前の基準であれば、977人が認定されていたことが判明した。また、977人のうち、前年度は就学援助を受けていながら、基準引き下げによって本年度は援助が受けられなかった子どもは762人いた。

 就学援助は、入学準備費や学校給食費、クラブ活動費、修学旅行費などが対象となっている。学年などによって額は異なるが、市教委によると、小学生では年6万~10万円、中学生では同3万~11万円程度が1人当たりの平均補助額という。

【神奈川新聞】


4件の記事を引用しました

コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://seibanlocalunion.blog45.fc2.com/tb.php/8617-1ae4647a

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。