原発事故を起こした国として再生エネルギー推進は当然の義務であろう、余計な思慮の盛り込み画策は言語道断 2件 

社説 再生エネ買い取り 導入後押しする見直しを
再生エネ受け入れ量試算へ 原発再稼働を盛り込む恐れ

<社説>再生エネ買い取り 導入後押しする見直しを

2014年10月17日 琉球新報

 太陽光発電などの再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度を見直す議論が始まった。

 太陽光発電の買い取り費用は電気料金に上乗せされており、国民負担が増大している。年間の負担総額は現在の4倍超の約2兆7千億円に膨らむ可能性も指摘されている。

 総合資源エネルギー調査会新エネルギー小委員会が買い取り価格の引き下げや国民負担の上限設定などを検討し、年内に一定の結論を出す。

 検討の前提は、再生エネ導入の流れを加速させることでなければならない。その基本を忘れては、再生エネ導入は頓挫しかねない。そうなれば、再生エネ導入を加速させるとの政府方針にも反する。

 地球温暖化を緩和するためにも太陽光や風力、地熱などの再生エネ導入を後押しする買い取り制度の構築が必要だ。

 今月末に承認される見通しの国連の「気候変動に関する政府間パネル」の統合報告書最終案は地球温暖化に最大級の警鐘を鳴らしている。

 今のままでは21世紀末の平均気温は20世紀末比で最大4・8度、海面水位は82センチ上昇し、洪水や干ばつなどが増え、食料や水不足が起きると警告する内容だ。

 その対策として、再生エネや原発などの比率を2050年までに10年の3~4倍近くに増やす必要があると指摘する。

 「想定外」の津波による福島第1原発事故で、広範囲に放射能汚染が拡散した日本で原発の割合を増やすことは現実的ではない。

 日本は地震国であり、それだけ津波被害も受けやすい。国民を危険にさらす恐れが排除できない以上、原発を再稼働させてはならない。再生エネの比率を今後さらに引き上げていくことがより現実的な対応である。

 国際協力機構が実施する「開発途上国の社会・経済開発のための民間技術普及促進事業」で、プログレッシブエナジー(宜野湾市)がトンガ王国で取り組む「災害対応型沖縄可倒式風力発電システム普及事業」が採択された。日本は原発輸出ではなく、このような再生エネ・システムの輸出にこそ力を入れるべきだ。

 クリーンエネルギー技術での国際貢献を世界は日本に期待している。それに応えるため、再生エネ買い取り制度の見直しは再生エネの普及に資するものを求めたい。



再生エネ受け入れ量試算へ 原発再稼働を盛り込む恐れ

2014年10月17日 朝刊 東京新聞

 大手電力会社が再生可能エネルギーの受け入れ手続きを相次いで中断した問題で、経済産業省は十六日、各社の受け入れ可能量を検証する専門部会の初会合を開いた。次回以降に計算方式を決めて各社に可能量を試算させ、年内に妥当かどうか検証する。しかし、原子力発電など再生エネ以外の発電をどの程度見込むかは電力会社の判断に委ねられ、「原発が稼働するので再生エネは受け入れられない」といった電力会社側に都合のいい試算が示される可能性がある。 

 可能量は二〇一三年度の実績を基に季節・時間別の電力消費と、太陽光と風力の発電実績を照らし合わせて受け入れ余力を計算する。まずは現行の規制やルールの範囲内で試算する。

 さらに、電力会社同士を結ぶ「連系線」という送電線の運用ルールを変えるなどの規制緩和を行った場合の試算も示す。緩和されれば一社で引き受けられない再生エネを別の会社に送りやすくなり、再生エネの受け入れ余地が広がる。こうした拡大策の詳細は次回の会合で詰める。

 しかし、原子力など再生エネ以外の電源がどれだけ稼働するかという想定は、電力会社に任せる。原発の再稼働などは先行きがはっきりしないため、経産省は想定を電力会社に「丸投げ」した格好だ。

 国と電力会社は原発について、昼夜を問わず常に一定の出力で稼働する「ベースロード電源」と位置付けており、稼働を見込めば再生エネを受け入れる余地は狭まる。電力会社側は「再生エネを受け入れると、送電網に多くの電気が流れすぎ、トラブルが起きる恐れがある」と主張できる。


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