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女性に活躍してもらいたいなら長時間労働の現場をなんとかしろ/東証1部上場企業による社会保険料負担逃れという恥ずかしい実態 

【社説】 女性の活躍推進 長時間労働の是正を
コロワイド バイト時間改ざん「社保逃れ」 居酒屋「北海道」で

【社説】女性の活躍推進 長時間労働の是正を

2014年11月3日 東京新聞

 女性の活躍推進法案が、衆院で審議入りした。「すべての女性が輝く」とうたう安倍内閣、肝いりの法案だが、この程度の施策で女性全体の生活の底上げにつながるとは思えない。

 世界百四十二カ国中、日本は百四位-。世界経済フォーラム(WEF)が先月末、公表した男女格差の少なさを指標化し、ランキングした報告による日本の順位には驚くべきものがある。

 企業の管理職に占める女性の割合が低いことや、女性国会議員が少ないことが主な要因だ。

 女性活躍推進法案は、大企業(従業員三百人超)に、女性の採用比率や管理職に占める割合などの数値目標と、行動計画の策定、公表を義務付けた。だが、企業が実情に応じて目標を設定できるほか、何を公表するかも自由だ。

 管理職に占める女性の割合は11%(二〇一三年)と、米国の43%、フランスの39%といった欧米諸国に比べて極端に低い。ノルウェーは、大企業の役員の女性比率を40%以上にするよう法律で定め、厳しい罰則を設けている。

 罰則もない同法で「指導的地位にある女性を二〇年までに三割に増やす」という政府目標が達成できるとは到底、思えない。

 女性を経済成長のための労働力とみる視点にも違和感があるが、働くという面からは、長時間労働が社会参加を阻む最大の要因だ。

 週五十時間以上働いている労働者の割合は日本は30%を超え、諸外国の中で突出して高い。フランスやノルウェーはわずか数%だ。

 このため、女性の約六割が第一子出産を機に退職している。子育てとの両立が困難なためだ。企業側が降格や退職勧奨するなどの「マタニティーハラスメント」で辞める人もいるだろう。そして再就職の多くが、パートなどの非正規雇用となる。働く女性の半数以上が非正規労働者だ。

 にもかかわらず、安倍内閣は、「働き過ぎ」を助長すると懸念される「残業代ゼロ」制度を導入する方針だ。雇用が不安定な派遣労働者を増やしかねない労働者派遣法改正案の今国会での成立も目指す。労働者を守る規制を次々と緩和するのは、女性の活躍推進と矛盾していないか。

 女性にとって働きやすい職場は、男性にとっても働きやすいはずだ。そして男性も、育児や家事にもっと参加しやすい環境をつくるべきだ。現状のままでは「輝く」どころか、女性も男性も皆、疲れ果ててしまう。



居酒屋「北海道」 バイト時間改ざん「社保逃れ」

2014年11月3日 朝刊 東京新聞

 外食大手コロワイド(横浜市)が運営する居酒屋チェーン「北海道」で、複数のアルバイト店員の勤務時間記録が改ざんされていたことが分かった。同社は共同通信の取材に、東京都新宿区内の1店舗で改ざんがあったことを認め、アルバイトの勤務時間を見掛け上少なくし、社会保険への加入を避ける目的だったと説明している。

 社会保険料は会社側が半額負担する。アルバイトの場合は通常、月間の勤務時間が百二十時間余りになると、会社は社会保険に加入させる必要がある。

 非正規社員の労働条件改善には、こうした「社保逃れ」を防ぎ、ルール通りの保険加入を実現することが課題だ。

 コロワイドは共同通信に、「店長の独断」だったと書面で答えた。改ざんした人数は回答せず、他店舗では不正はなかったとした。

 改ざんされたアルバイト店員(40)が加入する「フリーター全般労働組合」(東京)によると、コロワイドは「(アルバイトの)社会保険加入は認めない」との趣旨を記し、勤務時間の抑制を求める担当幹部名のメールを、社員向けに出したこともあったという。

 このアルバイト店員の話や、コロワイドが東京都労働委員会に提出した書面によると、改ざんがあったのは居酒屋「北海道」新宿東口店。昨年五月と七月の勤務記録が改ざんされた。

 月の勤務時間が百二十時間を超えると、別の店員のタイムカードに超過分の時間を記録。店員らは店長に要請され、現金をやりとりし正規の給与額になるよう数万円分を調整した。

 しかし七月は、何人もの勤務記録を改ざんしたので計算などが複雑になり、このアルバイト店員は実際の勤務時間に見合った給与を受け取れなかったと主張。精算を会社に求めている。

 同労組は、非正規社員の社会保険加入を避ける圧力が社内にあったとみて、アルバイト店員の救済を都労委に申し立てた。労働基準監督署や日本年金機構にも調査を求めている。

◆半額負担敬遠 横行か

 アルバイト社員の社会保険加入を避ける「社保逃れ」はさまざまな手段で横行していると、非正規労働者の支援団体はみている。働く人にとって直ちに損が生じるわけではなく、表面化しにくいのが実情だ。

 パートやアルバイトの労働者は、勤務時間が正社員の4分の3以上になれば社会保険の加入対象になり、企業は半額負担を迫られる。労働政策研究・研修機構の2012年の調査では、事業主の18.7%が、パートを雇う理由に「社会保険料の負担が少なくてすむ」を挙げた。

 非正規労働者の労働条件に詳しいジャーナリストの日向咲嗣(さくじ)さんは「社会保険の加入対象になっていることを従業員に知らせず、雇用者が加入を阻む例は昔からあった」と話す。

 保険料の本人負担分は給料から天引きされる。「働く人に知識がないと、社保に入らなければ保険料を引かれないから得だと誤解しやすい」と日向さん。「会社が半額負担するルールがあるのだから、働く側が利用しないのは損だ」

 <コロワイド> 東京証券取引所第1部上場の外食大手。「甘太郎」「北海道」「いろはにほへと」などの居酒屋、「ステーキ宮」「牛角」などをチェーン展開。店舗数は2000店を上回り、今年3月期連結決算の売上高は1484億円。今年10月には、回転ずしの「かっぱ寿司」を運営するカッパ・クリエイトホールディングスの買収を発表した。


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