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医療難民が増え続ける状況でよいのか/ホームレス問題は自分たちのおかれている現状の問題だ 

病院代の自己負担 払えぬ人急増 年延べ700万人が減免
ホームレス支援へ連携 四国の3団体が意見交換

朝日新聞デジタル

病院代の自己負担払えぬ人急増 年延べ700万人が減免

松浦新

2014年11月23日12時19分

 病気になっても治療代が払えず、病院窓口で払う自己負担分の治療代を無料にしたり安くしたりする病院にかけこむ人がいる。普通の診療とはちがう「無料低額診療」という仕組みだ。患者数は年間で延べ700万人を超え、ここ数年で延べ100万人近く増えた。年をとって病気になったり失業で収入が途絶えたりして、医療を受けにくくなった人たちが増えている。

■月3万円払えず倒れた

 大阪市に住む元タクシー運転手(58)は、血液のがんの一種である悪性リンパ腫と糖尿病で二つの病院に通う。どちらの病院も無料低額診療をしていて、窓口で払う自己負担分をただにしてもらっている。

 2011年春、糖尿病が悪化して倒れた。少し前から営業成績が落ちて給料が減ったため、自己負担で月約3万円の治療代が重荷になり、治療のためのインスリン注射を減らしたからだ。心配した病院から無料低額診療をすすめられた。

 その後にリンパ腫で手術し、今年1月には仕事をやめざるを得なかった。3月には妻(52)もパート先の食品工場が移転して解雇され、夫婦で月に合わせて約20万円の収入は途絶えた。

 元運転手はずっと公的医療保険の協会けんぽに入って保険料を納め、失業後も国民健康保険に入っているため、治療代の7割は保険から出る。だが、病気で収入が減り、自己負担の3割分が払えない。妻も高コレステロールで月に1回、無料低額診療を受けている。

 元運転手が通う西淀病院(大阪市)では、11年から無料低額診療を始めた。13年度には、生活保護を受けている人を除くと、年間で延べ約6200人が無料低額診療を受けたという。

 人事・総務部長の山本嘉子さんは「高齢化や非正規労働者の増加で格差が広がり、普通に生活していても大病で医療費が払えなくなる人が増えている」と話す。

 日本では、公的医療保険から治療代の多くが出る「国民皆保険」の仕組みがあり、窓口で払う自己負担は比較的安く済む。だが、自己負担分を払えず、国民皆保険の恩恵を受けられない人が増えている。

 全国の年間患者数は全体で延べ10億人近い。厚生労働省の調べでは、このうち無料低額診療は12年度に延べ約706万人いて、09年度より延べ約90万人増えた。無料低額診療をする医療機関も339施設から558施設に増えた。

 本来は生活が改善するまで利用する診療だが、生活が苦しいまま生活保護を受けた人も多い。西淀病院によると、治療代を払えずに無料低額診療を受けてから生活保護になり、そのまま通い続ける人も多いという。生活保護は国と自治体が自己負担分も含めて治療代を出し、すべて税金でまかなわれる。(松浦新)

■住居転々、無保険に

 大阪市の西淀病院には、収入が減ってかけこんでくる人のほかに、そもそも公的医療保険にも入っていない「無保険」の人が訪れる。保険がないので普通の診療を受けられず、とりあえず治療代の自己負担分をただにしたり安くしたりする無料低額診療を受けるためだ。

 この9月、患者にアドバイスなどをする相談員の辰巳徳子さんは、40歳代の男性の相談を受けた。会社勤めだというが、保険に入っていなかった。

 8年ほど前まで国民健康保険(国保)に入っていた。だが、引っ越した際に住民票を移さず、新しい住所で保険に入り直す手続きもしなかった。自ら保険を手放してしまったのだ。

 男性は血液のがんの疑いがあり、辰巳さんは無料低額診療で血液のがんもみている他の病院を紹介した。ただ、無料低額診療は治療代の3割をまかなう自己負担分を助ける仕組みで、保険から出る7割分は出ない。すぐに国保に入る手続きをしてもらった。

 日本ではほとんどの人が公的医療保険に入って保険証を持ち、治療代の7~9割が保険から出る。「国民皆保険」の制度だ。

 しかし、辰巳さんは、仕事や住所を転々として皆保険から外れた人を多くみてきた。自己負担どころか保険からの治療代も出ない。

 「無保険の人が月に5、6人来る。運転免許も更新せず、住所も転々として自治体と関わりがなくなり、住民票さえない」

 若くて健康なうちは困らない。だが、辰巳さんは「年をとって病気になれば、病院に行かなければならない。高齢化が進めば、無保険で困る人が増える」と心配する。

 厚生労働省の調べでは、2012年度に無料低額診療を受けた人は延べ約706万人いる。このうち延べ約1万8千人は無保険だった。

 北海道旭川市で酒やたばこの小売店をしていた女性(66)はリウマチを抱えて暮らしてきた。症状が悪化した9月、かかりつけの市内の一条通病院から、自分で注射を打つ治療を始めてはどうかと提案された。

 国保に入っているので、これまでの錠剤なら月に3千円ほどの自己負担で済んだ。注射になると自己負担は月に数万円かかる。

 女性は無保険ではないが、「無年金」で収入がなかった。以前は国民年金の保険料を納めていたのに、離婚した夫が事業で失敗して生活が苦しくなり、保険料を払えない期間があったからだ。預金を取り崩しながら暮らし、残りは130万円まで減った。

 医師に相談すると、無料低額診療を教えてくれた。一条通病院は、生活保護で支給される基準年収より3割多い年収(単身で170万円ほど)までの人は自己負担が無料、5割多い年収(単身で200万円ほど)までの人は半額にしている。預金は収入とみなすため、女性の預金130万円は無料の対象だった。

 女性は注射を使って、症状が改善したと喜ぶ。「無料低額診療がなかったら、リウマチを我慢するしかなかった。これで少しでも仕事ができればと思います」

■「生活保護の手前が最も厳しい」

 千葉県館山市の安房(あわ)地域医療センターは、12年11月から無料低額診療を始めた。館山市では昨年、半導体工場が閉鎖されて約600人が解雇されるなど、働く場が少なくなっている。

 センターを支援する亀田総合病院(千葉県鴨川市)の小松秀樹副院長は、地方では高齢化と雇用の厳しさから治療代を払えない人が増えていると感じる。

 「救急車で運び込まれても検査や治療を拒否して帰ろうとする人がいる。生活保護を受ける手前の人のくらしが最も厳しい」

 12年度に無料低額診療を受診した延べ約706万人のうち、延べ約440万人は生活保護を受けても通う人たちだった。病気になって収入が減り、結局は生活保護を受ける人が後を絶たないからだ。

 厚生労働省が11年9月に生活保護を受け始めた人の原因を分析したところ、病気やけがが33%で最も多かった。収入の減少が28%、預貯金などの減少が25%と続いた。

 医療現場では病気になった後の不安が広がる。そこで、収入が減っても治療を受けられるよう、病院、住民、自治体が協力する取り組みも始まっている。

 旭川市にある一条通病院では、普通の診療を利用する約3万5千人でつくる「友の会」が09年から「たすけあい募金」を始めた。これまでに約700万円が集まり、無料低額診療を受けた患者の薬代を支援している。

 市も動いた。無料低額診療の薬代の一部を補助する制度をつくり、拡充することを検討している。薬代の補助は高知市や青森市などにも広がっている。

 館山市の安房地域医療センターでは、収入が低い人の相談にのる職員が、患者に保険に入ってもらったり、障害者や母子家庭向けの支援制度を紹介したりしている。

 「無料低額診療で生活困窮者の相談を受けやすくなった。実情を聞けば解決策も考えられる」。責任者の香田道丸さんはそう話す。

■所得に応じた負担の検討を

 《日本総研の西沢和彦・上席主任研究員の話》 70歳未満の医療費の3割負担は所得の低い人にとっては重い。非正規労働者と高齢者が増えて格差が広がり、「国民皆保険」と言っても気楽に使える人とそうでない人の差がでている。所得に応じて自己負担割合を変えるなどの検討が必要だ。

     ◇

 〈無料低額診療〉 公的医療保険は原則として保険から治療代の7~9割が払われ、患者の自己負担が1~3割になる。自己負担分を無料にしたり安くしたりするのが無料低額診療で、病院などの医療機関が自治体に届け出て運営する。

 財源は医療機関が負担する。一部の医療機関は税金の軽減が適用されるため、その分を回すほか、住民からの出資金や寄付を募ってまかなう医療機関が多い。受診希望者には、医療機関が設けた基準に沿って収入などの審査がある。収入は生活保護を一定程度上回る基準が多い。

 無料低額診療は戦後、貧しい人のための社会福祉の一環として始まった。1960年代から国民皆保険制度が始まり、厚生労働省は2001年に新規の無料低額診療を抑制する通知を出した。ただ、非正規労働や失業が増えて医療を受けにくい人がいるという指摘などから08年に撤回した。

     ◇

 〈医療費の自己負担〉 公的医療保険は原則として医療費の7割が保険、3割が病院窓口で払う自己負担になっている。自己負担は2003年度に2割から3割に増えた。ただし、原則として小学校入学前の子どもと70~74歳は2割、75歳以上は1割になる。高額な治療代がかかるときは高額療養費制度があり、自己負担は月収五十数万円までなら月8万円余り、収入が低い住民税非課税世帯なら月約3万5400円などの上限がある。



ホームレス支援へ連携 四国の3団体が意見交換

2014年11月23日(日) 愛媛新聞

 ホームレス支援に取り組む四国の3団体による交流会が22日、松山市文京町の愛媛大であり、各団体のメンバーら約40人がより良い支援の在り方などについて意見交換した。

 愛媛の学生らでつくる「オープンハンドまつやま」(松山市)は、夜間に行う弁当や日用品の配布のほか交流会の開催、生活保護申請への同行などの活動内容を紹介。高松市の団体「路上の杖(つえ)」は、罪を犯した人の自立支援の取り組みについて説明した。

 高知市の「こうちネットホップ」は、市街地での夜回り活動や貧困の連鎖を防ぐための児童養護施設での学習支援などを報告。発表者は「住居の確保などさまざまな生活上の問題があり、関係機関や市民団体の連携が必要」と指摘した。


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