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貧困の拡大は政治の責任/違憲選挙でその資格を問われる国会議員が憲法改正を画策するという茶番 

社説 貧困の拡大 克服に向け具体策を競え
社説 憲法改正衆院選 国民置き去り許されない

社説 貧困の拡大 克服に向け具体策を競え

 ■2014衆院選■ 
 働いても収入が少なく、食べていくのにも苦労する。お金がないから勉強をあきらめる-。そんな貧困層がじわりと広がっている。

 かつて「一億総中流」といわれ、社会や経済の基盤をつくってきた分厚い中間層が、やせ細りつつあるようだ。一度中間層から脱落すると、再挑戦が難しいともいう。貧困の固定化や家族内での連鎖も懸念されている。

 これが、私たちの目指す豊かな社会であるはずがない。どうやって貧困層の増加を防ぎ、社会の安定を確保していくか。各党は具体的な政策を競い合ってほしい。

 ▼母子家庭は特に深刻

 貧困拡大の一端が厚生労働省の「国民生活基礎調査」で分かる。2012年時点で国民の平均的所得の半分に満たない所得の人の割合を示す「相対的貧困率」は16・1%に達した。先進諸国では貧富の差が最も大きい国の一つ-。それが日本の現実だ。

 貧困世帯で暮らす18歳未満の子どもの割合を示す「子どもの貧困率」は16・3%と、過去最悪を更新した。特に母子家庭を中心とした大人1人で子どもを育てる世帯では、54・6%が相対的貧困率に含まれるなど、深刻である。

 国民の所得格差が広がり、そのしわ寄せが子どもたちや母子家庭に、より端的に表れている。

 文部科学省によると、12年度の大学や短大の中退者は「経済的理由」が20・4%と最も多く、07年度の前回調査より6・4ポイント増えた。家計の困窮が、教育の機会均等にも影を落としている。

 非正規労働者も増加が続き、今年7~9月期で約1952万人と被雇用者の37%を占める。生活保護の受給世帯は今年9月で約161万世帯と過去最多を更新した。

 貧困層は株高や円安の恩恵とはほぼ無縁だ。逆に輸入食材の値上がりなどで日常生活に打撃を受けやすい層である。政策や制度上の支援が必要だ。

 貧困や格差はこの20年来拡大が止まらない。原因は明らかだ。

 バブル経済の崩壊や国際競争の激化を受け、企業はコスト削減のため正社員を減らして非正規労働者を多用した。政府も規制緩和で派遣労働の増加を後押しした。安倍晋三政権はさらに、自助や自立を重視する。生活保護は給付水準を引き下げ、保護申請の要件や親族の扶養義務を厳格化した。

 確かに政府がこの間、貧困対策を講じなかったわけではない。

 子どもの貧困問題に関しては、1月に施行した「子どもの貧困対策推進法」に基づき8月、施策の大綱を閣議決定した。衆院選で各党も「幼児教育の無償化」「待機児童の解消」「子ども・子育て支援制度」などを公約に掲げる。

 だが、大綱も公約も新味に乏しく、期待感は高まらない。工程表や財源などの説明も尽くしておらず、実効性が見えにくいからだ。

 子どもの将来が生まれ育った環境で決定的に左右されてはならない。苦境にある母子家庭の支援は急を要する。児童扶養手当の拡充などをもっと議論すべきだろう。

 ▼雇用対策は対立軸も

 雇用対策では対立軸も見える。

 自民党は公約で「正規雇用への転換を果断に進める」としたものの、その道筋は曖昧だ。政府は新しい成長戦略に労働時間規制を適用しない対象の拡大を盛り込んでおり、労働者派遣法を改正して派遣労働者の長期使用に道を開くことも検討している。

 これに対し民主党、維新の党、生活の党などの野党は「同一労働同一賃金」の実現を掲げた。非正規労働者の処遇改善に向け働く土台の安定を図るのが狙いという。

 若者らの貧困を防ぐにはどんな政策が効果的か。職業訓練の支援や最低賃金改定などの課題も含め、活発な論議で有権者に判断材料を示してもらいたい。

 生活困窮者自立支援法が来年度から施行される。失業や病気で生活に困った人の自立を自治体で支える仕組みだが、就労訓練の受け皿確保など態勢づくりには課題が多い。制度をどう生かすかについても各党の考えを聞きたい。

 貧困は単に所得など経済的な格差だけの問題ではない。長期化し固定化すれば社会からの孤立を生み、社会全体の安定にも影響しかねない。貧困の克服は最優先課題の一つとして問われるべきだ。

=2014/12/05付 西日本新聞朝刊=



<社説>憲法改正衆院選 国民置き去り許されない

2014年12月5日 琉球新報

 安倍晋三首相が衆院を解散し、長期政権を目指す最も大きな理由には悲願とする憲法改正があると見るべきだろう。憲法が改正されれば、国民生活にも大きく影響する。首相は衆院選を通して、その是非について正面から国民に信を問うべきである。

 第2次安倍政権の2年間を安全保障面から総括すると、戦争ができる国へと突き進んだと言わざるを得ない。特にこの1年は平和憲法を骨抜きにする動きが加速した。

 昨年12月には機密漏えいに厳罰を科す特定秘密保護法が成立、衆院選中の10日に施行される。ことし4月には武器輸出を可能にした防衛装備移転三原則、7月には集団的自衛権の行使容認を相次いで閣議決定した。

 中でも集団的自衛権の行使容認は戦後の安全保障政策を大きく転換させるものである。それを憲法解釈の変更で対応することには国民から批判がある。

 閣議決定直後の共同通信世論調査では、行使容認への反対は54・4%と半数を超え、賛成は34・6%だった。衆院を解散して信を問う必要があるとの回答は68・4%に上った。行使容認は国民から支持は得られていないのである。

 にもかかわらず、安全保障政策の転換を正面から掲げて国民の審判を仰がないのは、あまりに不誠実である。

 安倍首相の一連の安全保障政策の基をたどれば、自民党が2012年にまとめた憲法改正草案に行き着く。

 草案は自衛隊を「国防軍」へ改称し「自衛権の発動を妨げない」と規定した。「基本的人権の尊重」は条件付きとなり、「表現の自由」は条件が厳しくなる。衆院選で自民が勝利すれば、それらが現実のものとなる可能性が高まる。

 首相は集団的自衛権の行使容認の閣議決定後の記者会見で「さまざまな課題に対し目を背けずに正面から取り組んでいく責任がある」と述べた。取り組むだけでなく、首相には国民生活にとって重要な政策は主権者である国民の声を聞く責任がある。国民を置き去りにして憲法改正に前のめりになることは許されない。

 アベノミクスへの国民の期待感をかき立てる一方で、不人気な政策を争点から外してはならない。与野党とも憲法改正について活発に論じ合い、有権者が熟考する機会を提供する責任がある。


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