政財界が狙うはパイの縮小、労働者に渡さず利益を独り占めしたい経営陣と資本家/社内に相談窓口を置いても機能するはずがない/屠所の羊の群れで終わるのか?/関西の学生諸君がんばれ! 

非正規 将来描けず 雇用増も正規は減
改正パート労働法 来春施行 苦情窓口設置義務 勧告に従わぬと社名公表も
勤務先でのトラブル 4割「何もせず」 連合の若者調査
ブラックバイト許さん! 関大、同志社、京大 年明けにも労組結成

非正規 将来描けず 雇用増も正規は減

2014年12月13日 夕刊 東京新聞

 アベノミクスの成果の一つに、雇用の増加が挙がる。だが増えているのは非正規雇用だけで、正規雇用は減っている。経営者の判断一つで首を切られてしまう非正規雇用で働く人たちは、先行きの見通せない不安がつきまとう。「企業ばかりでなく、働く人の立場を重視した政策を実行してほしい」と、衆院選の行方を見守っている。 (小松田健一)

 浜元盛博(もりひろ)さん(36)=千葉県浦安市=は今年二月末、一通の手紙を受け取った。「契約が三月末で終了する」とあった。新たな契約の打診はなかった。事実上の解雇通告だった。

 雇用契約を結んだイベント会社を通じ、二〇〇五年から同市の東京ディズニーシー(TDS)のショーに出演していた。衣装に身を包み主役を盛り上げる「パフォーマー」が役回り。契約は一年単位だった。「更新してもらえるだろうか」と毎年、感じていた不安が現実になった。

 非正規雇用の仲間と結成した労組を通じ、東京都労働委員会に不当労働行為の救済を申し立て、イベント会社側と和解が成立したものの納得できない自分がいた。「再び舞台に立ちたい」とTDSの運営会社「オリエンタルランド」に、直接雇用を求めて団体交渉を申し込んだが、拒否された。

 同社は取材に「弊社との間に雇用関係はなく、労働組合法の定める使用者には当たらないことから、交渉に応じる義務はないものと考えている」とコメントした。

 浜元さんは今もアルバイトでしのぐ。「首切りが当たり前の社会にしたくない」。だが現実は、浜元さんの願いとは逆方向に進んでいる。

 安倍政権が発足して二年。雇用は百二十五万人増えた。だが内訳をみると、正規労働者は四十二万人減で、より解雇しやすい派遣などの非正規労働者が百六十七万人増だった。

 「非正規雇用が際限なく広がってしまう」。浜元さんも加入する労組「なのはなユニオン」(同県船橋市)委員長の鴨桃代さん(66)は今の流れを心配する。

 雇用を支える中小企業の足元が揺らいでいる中、経営者の厳しさは、比較的安定しているとされてきた正社員にも向かう。

 今年八月、鴨さんは千葉県内にある中小企業との団体交渉に立ち会った。手当の一方的カットに抗議する社員に対し、経営側が「彼が毎月二十五万円のコストをドブに流している」と発言した。「人間をコストと言い切るなんて…」。鴨さんはあぜんとした。

 「政治が今やるべきことは、雇用安定と賃金の底上げだ。そうしなければ、社会を支える基盤が崩れてしまう」



【そもそも講座】改正パート労働法来春施行 苦情窓口設置 企業に義務 勧告に従わぬ社名公表も

 改正パートタイム労働法が来年4月から施行されます。パートタイム労働者は雇用者全体の約3割(1568万人)に達し、改正法は大きな影響を及ぼします。法改正により、経営者はパート労働者に対し、雇用の際に賃金の決定方法などを説明する義務を負い、経営者が厚生労働相の勧告に従わなかった場合に社名が公表されます。改正法の背景と概要を紹介します。

 ●苦情窓口設置 企業に義務 勧告に従わぬ社名公表も

 -どのような労働者が改正法の対象になるの?

 同じ職場で働く正社員や正職員に比べ、会社で定めた所定労働時間が短い労働者全般を指します。「アルバイト」「嘱託」「契約社員」「臨時社員」など、名称にかかわらず対象です。

 -パート労働者って、そんなに多いんだ。

 2013年のパート労働者は1568万人(1週間の就業時間が35時間未満の労働者数)に及び、5年前に比べ約11%増えています。うち女性が約67%と多いのが特徴です。さらに、1時間当たりの正社員の給与を100とした場合、パート労働者は13年で56・8にとどまります。

 -そもそも、パート労働法の狙いは。

 パート労働者の待遇が、働き方や貢献度に見合ったものになっておらず、正社員などと比べ均等、均衡がとれるようにするのが目的です。07年の大きな法改正を受け、契約時に渡される「労働条件通知書」で特定事項(賞与、昇給、退職金の有無)を明示することが義務付けられ、労働環境の改善に一部、効果があったといわれています。ただ、厚労省による11年のアンケートでは、約54%の人が現在の会社や仕事に「不満・不安がある」と回答。改正法は今春、衆参両院とも全会一致で可決されました。

 -今回の改正で、何が大きく変わるの?

 パート労働者を雇ったり契約更新したりする際、「賃金制度はどうなっているのか」「どのような正社員への転換措置があるのか」など、雇用環境の改善措置について企業側は説明しなければなりません。口頭でも可能です。

 さらに、労働者の苦情に応じる相談窓口を社内に設置し、労働条件通知書に担当者名や連絡先を明記しなければなりません。もちろん、労働者が説明を求めたことで雇い止めされるなど、不利益な取り扱いも禁止されています。「同じ仕事なのに、なぜ給与が低いのか」などと疑問を抱く労働者は多く、厚労省はこれらの措置を「パート労働者の納得性を高める」とみています。

 -そのほかには。

 雇用環境の改善措置について労働者に説明しない企業は、最終的に、厚労相から是正を求める勧告などを受けます。それにも従わない場合は企業名が公表されます。また、親族の葬儀で休んだことを理由とした解雇を「適当ではない」と、改正法の関連指針に盛り込みました。社内で問題が解決しない場合は、各労働局の雇用均等室に相談してみてください。

 ●メモ=職務分析・職務評価とは

 パート労働法の狙いは、正社員と「同じような働き方」をしているパート労働者の待遇改善です。ただ、働き方が同じかどうかは、厳密にいうと簡単に評価するのは難しいです。

 そこで厚労省は「職務分析・職務評価」の実施を推奨しています。職務分析とは、業務内容、必要な知識、部下の有無、権限の範囲などをはっきりさせることです。職務評価は職務の内容について「業績への影響」「代わりの人材がいるか」などを確認し、職務の大きさを点数化することです。社内全体を見渡して、職務の点数が大きいにもかかわらず、給与が低いパート労働者は改善の対象になるでしょう。今回の改正法には「正社員との待遇の相違は、職務の内容、人材活用の仕組みなどを考慮して不合理と認められるものであってはならない」という「短時間労働者の待遇の原則」が盛り込まれました。

 各労働局は、職務分析などの具体的な方法について、専門コンサルタントによる無料支援を行っています。

=2014/12/13付 西日本新聞朝刊=



勤務先でのトラブル…4割「何もせず」 連合の若者調査

2014年12月13日22時06分 朝日新聞デジタル

 労働条件が募集時と違うなど、仕事上のトラブルを経験した働く18~25歳の4割弱が、特に何の対応もせずに我慢しているとの調査結果を、労働組合の中央組織・連合がまとめた。

 働いていて困った経験がある、と答えた人は全体の58%。複数回答で最も多かったトラブルは「労働条件が募集時と実際で異なった」(27%)だった。「労働時間が守られない」(24%)、「職場での嫌がらせ」(16%)、「残業代不払い」(15%)と続いた。

 トラブルにどう対応したかを聞いたところ、「何もしなかった」が36%と最も多かった。理由としては、「面倒だった」(45%)、「改善されると思わない」(40%)、「みんなも我慢していると思った」(29%)が目立った。「どうすればいいか分からない」「だれに相談すればいいか分からない」との回答は各2割前後あった。

 相談した人も、「同僚」(31%)や「家族」(22%)、「上司」(20%)などで、労組や労働基準監督署、弁護士との回答は各3%以下だった。

 携帯電話によるインターネット調査で、アルバイトの学生を除く1千人に聞いた。(堀口元)



2014.12.13 13:15更新 産経WEST

ブラックバイト許さん! 関大、同志社、京大…年明けにも労組結成

 アルバイトに長時間労働や社員並みの厳しいノルマを課す「ブラックバイト」に対抗しようと、関西の大学生が年明けにも、学生を対象にした労働組合「関西学生アルバイトユニオン」を結成することが13日、分かった。新入生が入学する4月に本格的な活動をスタートさせ、企業との団体交渉にも臨む考えという。

 関係者によると、学生が主体となった同種の労組は東京や札幌で結成されているが、関西では初めて。

 ユニオンを結成するのは関西大、大阪市立大、京都大、同志社大の学生ら約10人。大阪府内に事務所を置き、組合員として関西圏の学生を募る予定。気軽に加入できるよう組合費は月200円を想定している。

 結成準備を進める学生らによると、アルバイト先と学生の間で近年、時間外労働の強制▽残業代の未払い▽販売ノルマに届かない商品の自費購入▽退職の拒否-といったトラブルが頻発。ユニオンでは顧問に弁護士を据え、こうしたトラブルについて企業と団体交渉するほか、組合員以外でもアルバイトに悩む学生の相談に乗り、支援していく方針という。

 ユニオンの共同代表に就任する関西大政策創造学部3年、渡辺謙吾さん(22)は「最近は世帯収入の減少で親の仕送りが期待できず、生活費を稼ぐためにアルバイトをする学生も多い。学生生活に支障が出るような働き方を強いられないためにも、当事者である学生が労組を結成する意義は大きい」としている。


4件の記事を引用しました

コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://seibanlocalunion.blog45.fc2.com/tb.php/8841-8628fa9d