政治や経済上の歪を弱者に押し付けてはならない、ゆえに憲法によって保護される 

脱貧困へ 意欲育む場
「生活保護基準引き下げは違憲」 受給者ら45人提訴へ 京都

朝日新聞デジタル

2014年12月22日

脱貧困へ 意欲育む場

 家庭環境の不安定さに起因する「子どもの貧困」は、不登校や高校への進学断念、中退などにつながり、子どもたちの将来にも影響を及ぼす。こうした連鎖を断ち、自立を支えようという取り組みが相模原市で始まっている。

 平日の夕方、南区にある市の施設に、リュックやバッグを手にした子どもたちが集まってきた。生活保護受給世帯の中学2、3年生を対象に、市がNPO法人と協力して週1回開く「学習会」に参加するためだ。

■先生役は大学生

 この日は8人の中学生が顔を見せた。テーブルを挟み、ボランティアの大学生と向き合って座る。「授業でここが分からなかった」と、すぐ教科書やノートを広げる子もいれば、しばらく楽しそうに話し込む子もいる。進路についての悩みを口にする子もいる。

 2010年に始まった学習会は現在、市内3区の計5カ所で開催。昨年度は対象となる市内の中学2、3年生324人のうち97人が参加した。通い始めた当初は不登校やそれに近い状況だった子も20人ほどいた。学習会をきっかけに、学校に通うようになった子もいるという。

 「家庭環境が子どもの学習意欲に大きく影響する。学校になじめない、勉強のきっかけがないといった子の個々の状況や気持ちに寄り添い、悩みにも声を傾けながらマンツーマンで教えることは、とても効果的なんです」。市地域福祉課の鈴木和夫副主幹はそう話す。

 相模原市ではこのほか、高校生や高校中退者も対象に学習や就労の支援をしている。さらに、30代の若者まで継続的な支援に取り組む。商店街が就労体験に積極的にかかわるなど地域の協力もあり、県内外からの視察も多いという。

 学習会の運営は市内での若者支援に実績があったNPO法人「文化学習協同ネットワーク」(本部・東京)に委託。各家庭の状況を知るケースワーカーも毎回参加して連携している。

 学習会の前には必ず、助言者でもあるコーディネーター役の元教員を中心に、ケースワーカーや学生たちが打ち合わせをする。子どもが抱える問題を共有し、どんなアドバイスをしていくか確認するためだ。

 この日は、いじめを受けている可能性がある女子の話が出た。元教員の一人が、学生たちに「今までの経験の中で見たり聞いたりしたこと、どうやって乗り越えたか、今も引きずっているのかなど、同じ仲間として彼女の声に応えてあげて」と語りかけていた。

■数年後の姿映す    

 学生たちも大学を超えてサークルを立ち上げ、継続的にかかわる。NPOスタッフの清水貴之さん(34)は「年齢が近い大学生は、中学生にとって数年後の自分を投影できる存在。高校に行く気持ちがなかった子が、進学した例も多い」。

 中学教諭を長年務めたコーディネーターの篠崎修さん(66)は「学力が遅れると何事にも消極的になりがち。家庭の経済的問題が大きいと子どもは孤立し、いじめにもつながる。教育と福祉は一体の部分があると改めて感じた」と言う。

 「半ば諦めているような子も、ここに来ると変わっていく。それぞれタイミングが違うだけ。将来への道が開けるよう、今後も居場所づくりを続けたい」

 昨年度、学習会に参加した中学3年生46人のうち、28人が全日制高校に進んだ。定時制や高等専修学校などを含めると、進学率は96%にのぼったという。

(日高敏景)



2014.12.22 09:19更新 産経WEST

「生活保護基準引き下げは違憲」 京都の受給者ら45人提訴へ 

 生活保護費の基準額引き下げは、憲法で保障する生存権を侵害しているとして、府内の受給者らが、国や京都市などに、支給引き下げ処分の取り消しなどを求める集団訴訟を京都地裁に起こす方針を明らかにした。提訴は25日を予定している。

 弁護団によると、府内に住む約45人が原告の予定で、来年1月には追加提訴も検討。同様の集団訴訟は大阪や広島などの各地裁にも起こされており、京都で18地裁目となるという。

 生活保護費をめぐっては、厚生労働省が、昨年8月、今年4月、来年4月の3段階で引き下げを実施し、3年間で平均6・5%、最大10%減額する。

 弁護団は、「引き下げ決定の際に十分な議論がされておらず、厚労省の裁量権の逸脱と乱用がある」とし「引き下げは憲法違反」と主張する。


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