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資本主義の行きつく先が貧困と格差であってはならない、富の再配分が国家の役割/再建に名を借りた不当な解雇は許されない/夢の国の舞台裏は労基法真っ青の寒風吹きすさぶ労働現場 

社説 戦後70年・ピケティ現象 希望求め議論始めよう
日航解雇撤回裁判 「活動実る年に」 職場、世界で運動広げて
月給安すぎる?  ディズニーランドで働く人の悲惨な現実

社説:戦後70年・ピケティ現象 希望求め議論始めよう

毎日新聞 2015年01月03日 02時30分(最終更新 01月03日 17時34分)

 各地の図書館で今、ある本の貸し出しが長い順番待ちになっている。フランスの経済学者トマ・ピケティ氏の「21世紀の資本」だ。日本語訳が先月8日発売された。

 東京都文京区立図書館は所蔵3冊に予約が200人以上。1冊を100人以上が待つ図書館もある。

 英仏米、日本など20カ国の過去100年以上にわたる経済統計を解析。土地や株などの資産を活用して得られる利益の伸びは、人々が労働で手にする所得の伸びや国の成長率を常に上回ることを明らかにした。

 ◇資本主義の疲労に直面

 「資本主義のもとでは、資産を持つ人がますます富み、持たない人々との格差が広がり続ける。富も貧困も世襲されていく」と分析している。「資本主義の疲労」とも言うべき現状と今後への警告だ。

 50万部の米国をはじめ世界で100万部売れた。とはいえ、700ページを超える学術研究書で1冊が5940円(税込み)もする。邦訳版を出したみすず書房も、日本での反応は予想しづらかった。

 格差への抗議活動「ウォール街を占拠せよ」が起きた米国。若者の高い失業率などで不満がくすぶり、極右勢力が伸びる欧州。そうした下地もあり、ピケティ氏の問題提起に呼応するような動きが、昨年初めから欧米で広がった。

 スイスで昨年1月に開かれた「世界経済フォーラム」の総会(ダボス会議)の主要議題は「所得格差の是正」「貧困の解消」だった。格差が、持続的な経済成長や企業の発展にとって大きな足かせになるという認識だ。世界の政治、経済のリーダーたち、つまり持てる人々がこの問題を重視した意味は小さくない。

 その翌週、オバマ米大統領が一般教書演説で格差是正に言及した。「景気は回復しているが、多くの米国人は生活を向上させるためでなく、生活を維持するために、長時間働かざるを得なくなっている」と最低賃金の引き上げを約束した。所得格差是正が、国の安定に欠かせないとの考えだ。

 昨秋の国際通貨基金・世界銀行の年次総会でも「所得格差と機会の不平等」が議題になった。

 意外な人も口を開いた。歴史的な金融緩和策で、世界に金あまり状況を生み出している米連邦準備制度理事会のイエレン議長である。

 昨年10月の講演で「富裕層の所得や富が著しく増大する一方、大半の所得層では生活水準が低迷している。これは明白だ」と指摘し、「こうした傾向が、わが国の歴史に根ざした価値観、なかでも米国民が伝統的に重きを置いてきた『機会の平等』に照らしてどうなのか」と話した。金融政策も、格差問題を避けて通れなくなっているのだ。

 日本では、どうだろう。

 非正規雇用やシングルマザーの貧困などが取り上げられても、社会を巻き込むうねりや問題提起にはなっていない。政治、経済の指導者が正面から向き合って、何かを語ることもない。逆に、現在進行中の経済政策は「持てる者に向けた政策こそが、すべての問題を解消する」といった考えに基づいている。

 ◇立ちすくまず向き合う

 しかし、この国でも「疲労した資本主義」と、その先に待つものを心配する人は少数ではなかった。

 みすず書房によると、「21世紀の資本」の読者層はビジネスマンにとどまらない。女性や高齢者も手に取り、大都市だけでなく地方でも売れている。日を追って次第に読者の裾野が広がっているという。

 この本を手にする人に限らず、世界のさまざまな場所で人々は今、経済や社会の行く末に疑問や不安を抱えている。

 「個人の努力や才能が、正当に評価されない世の中がやってくるのではないか」

 「社会の安定を欠き、民主主義を支える基盤を弱めはしないか」

 「積もり積もった不満を栄養として、全体主義や排外主義が大きく育っていくのではないか」

 「格差が拡大する傾向と『イスラム国』の台頭は関係ないのか」

 こうしたさまざまな問題に、どんな答えがあるのだろうか。一人一人はどう行動すればいいのか。多くの人がそう思い、考え、論じていきたいと願っている。

 ピケティ氏は、格差を解消するため、国際協調による「富裕税」の創設を唱えている。専門家は「非現実的だ」とそっけない。だが、結論は何ら出ていない。まさに論争はこれから始まる。本を読んでいなくてもいい。議論に加わろう。

 「疲労した資本主義」の先にあるのは、社会の分断や混乱とは限らない。新たな価値観に根ざした希望かもしれない。問題の大きさや困難さに目をそらしたり、立ちすくんだりしてはならない。きちんと向き合い、考えることが大切だ。

 「ピケティ現象」を希望を見いだすための論争の幕開けにしたい。



2015年1月3日(土) しんぶん赤旗

日航解雇撤回裁判「活動実る年に」
職場、世界で運動広げて


 日本航空に解雇撤回を求めるたたかいは、2010年大みそかの解雇強行から丸4年。裁判をたたかう原告団は、空の安全を守るため、ベテラン労働者たちを職場に戻そうと、最高裁での公正な裁判を求めて、たたかい続けています。(田代正則)

 解雇の悔しさを思い出す昨年12月。原告を励まそうと日航本社に向けた抗議デモ(9日)に、500人を超える支援者たちが参加しました。「音楽で原告を励ます文化のつどい」(23日)には700人が集まりました。

 「つどい」では原告団も、合唱団「フェニックス」として舞台にあがり、韓国から支援に駆けつけた光山区立合唱団などと一緒に歌いました。合唱団長をつとめる客室乗務員原告の藤田由美子さんが語ります。「長いたたかいですが、歌は心のよりどころです。原告団で支えあい、連帯を広げています」

前進

 昨年は裁判のたたかいに前進がありました。

 管財人・企業再生支援機構(当時)の幹部らが、解雇に反対する労働組合に対して「ストライキ権を確立したら、3500億円は日航に出資しない」と恫喝(どうかつ)したことについて、東京地裁が不当労働行為だと認定したのです(8月)。東京高裁判決(6月)が解雇容認の前提とした“管財人は不当なことをしない”という根拠が、崩れ去りました。

 日航乗員組合と、日航キャビンクルーユニオン(CCU)は11月、解雇撤回や安全対策の強化を求めて、そろってストライキ権を確立しました。恫喝を受けてストを中止して以来のことです。日航機長組合も12月、会社に解雇事件の自主解決を迫ると大会で確認しました。

 世界でも争議支援が広がり、8月の国際運輸労連が世界大会で、解雇撤回闘争の支援を決議。国際労働機関(ILO)のガイ・ライダー事務局長は、原告団と面談し、ILOとして引き続き注視していくと約束しました。

団結

 客室乗務員原告団長の内田妙子さんは「支援が広がり、この裁判は私たちだけのたたかいではないんだと実感します。最高裁に公正な審理を求め、会社に自主解決を迫り、政治にも働きかけて、今年こそ活動が実る年にしたい」と決意を語ります。

 パイロット原告団長の山口宏弥さんは、「解雇強行以来、パイロットが170人以上もやめていく状況を看過できない、と最高裁に思わせる大きな運動にしたい。職場の労働者が団結し、私たちが運動を広げれば、必ず職場に戻れる」と強調します。



月給安すぎる?  ディズニーランドで働く人の悲惨な現実

2015年1月3日 7時50分 livedoorNEWS

 シンデレラ城に映像が照射される「ワンスアポンナタイム」を見るために、毎週末通うカップル。「エレクトリカルパレード」を見るために3時間前からシートを敷いて、場所取りをする父親。ミッキーやミニーを見つけて大はしゃぎする子供たち――。日本最高峰のエンターテインメントテーマパークであるディズニーリゾートには、夢の世界を楽しもうと全国から人が集まる。

 経営母体のオリエンタルランド社は、顧客を楽しませることに余念がない。2015年から10年の間に約5000億円を投入して、ディズニーランド、シー、リゾートのリニューアルをすると発表した。

「ランドのエリアは拡張され、新しいアトラクション施設が作られます。2015年の4月からスタートする『リトル・マーメイド』の新ミュージカルには40億をかけるなど、力を入れています」(オリエンタルランド関係者)

 入園料が徐々に値上げされ、9年前は大人1人5500円だったのが現在は6400円にまで上昇。2014年の3月期決算では入場者数3000万人を突破し、経営利益は過去最高の約1126億円に上った。

「シフトが定まらないまま働かされる」

 それにも関わらず、

「労働条件が酷過ぎる」

 と異議を唱えたのは、ランドやシーで7年以上働くキャストたち10名。「オリエンタルランドユニオン」という労働組合を結成し、労使交渉に乗り出したのだ。

 彼らが直面する労働環境はかなりシビアなようだ。人気のショーの1つである「マーメイドラグーンシアター」に出演するキャストは、待機時間もメイクは落とせない。そのため自由に動き回ることはできず、1日の拘束時間は約7時間。しかし、支払われる給与はショー中と前後15分の実質5時間半程度なので、月給が数万円という人もいるのだという。

「生活が成り立たないため、他のアルバイトと掛け持ちするのが当然のことになっています」(あるキャスト)

 そして、不安定だった雇用が破綻したのは、2014年の4月。ショーのリニューアルに合わせて、多くのキャストが首切りにあってしまったのだ。

 そのうちの1人で、ショーのパフォーマーとして9年働いてきたオリエンタルランドユニオン書記長の浜元盛博さんは言う。

「一番の問題は、多くのキャストは契約更新時に労働条件が明示されない事です。週に何日、何時から何時まで働くのかということが分からないまま働いています。『明日は6時間』と言われていざ出勤してみたら、『今日はお客さんも少ないからやっぱり2時間で』と、会社側が勝手に決められる。シフトも分からないまま働いているということが、何よりの不安要素なんです」

 また、他のキャストはこう語った。

「ショー中でも震度3は安全圏内とされていますが、宙づりでは本当に怖い。もう少しキャストのことも考えて欲しい……」

 来場者に夢を与えてくれる、あの明るい笑顔のキャストたちがまさかそんな状態で働いていたとは。どうか、働く側にも夢を与える“ディズニー”であって欲しい。

(取材・文/松村優子)


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