労働者は誰もこんな制度は望んでいない、経営者の残業代不払の浅ましい法案/日本の労働現場が異常だ/これでは日本の将来は危うい/廃れ行く日本の製造業はどこへ向かおうとしているのか/アベノミクスとは縁がない 

無限の長時間労働を強制 残業代ゼロ 「高度プロフェッショナル」制度
「パワハラ」 過去最多1210件 労働局相談 千葉
独立できぬ低所得若者 20~30代 8割近く親と同居
NEC 埼玉と長野の工場閉鎖 700人再配置
近畿圏失業率 4・2%で横ばい 有効求人倍率も1・06倍で横ばい

2015年2月27日(金) しんぶん赤旗

無限の長時間労働を強制
残業代ゼロ 「高度プロフェッショナル」制度


 安倍晋三政権は「高度プロフェッショナル制度」と名付けた労働時間の適用除外制度をつくる労働基準法改悪案を今国会に出そうとしています。「残業代ゼロ」「過労死促進」法案とよばれるものです。「無限の長時間労働がまん延する」という日本共産党の志位和夫委員長の追及に安倍首相はまともに答えることができませんでした(20日、衆院予算委員会)。制度の問題点をみてみます。 (

年収「3倍」の根拠なし
勝手に引き下げも

 「高度プロフェッショナル」。安倍首相は「グローバルに活躍する高度専門職として働く人」といいました。

 該当する労働者は、労働基準法第4章で定めている労働時間、休憩、休日、深夜の割増賃金にかかわるいっさいの労働時間規制の対象外になります。つまり週40時間、1日8時間という労働時間制限が適用されず、仕事が深夜に及ぼうと休日出勤しようと割増賃金を払わずに働かせてもいいという制度です。

 安倍首相は、対象業務や年収について「厳格な要件」を定め、健康確保措置をとると弁明しました。しかしこれらはまったく歯止めになりません。

 年収は、労働者全体の平均賃金の「3倍を相当程度上回る」(省令で1075万円とする)額としています。なぜこの金額なのか。

 「平均賃金の3倍をもらう労働者は特別に体が丈夫なのか。どんなに働いても『過労死』しないのか」

 志位氏の追及に安倍首相も塩崎恭久厚生労働相も根拠を明確にできませんでした。「使用者との交渉力がある」と根拠にならない根拠をあげました。

 これは極めて重大です。根拠が明確でないということは、その後の都合で自由勝手に変えられるということです。法律をつくるときは3倍といって安心させて、あとでどんどん引き下げられる危険性が濃厚です。

 これは悪法を国民におしつけるときの手口です。労働者派遣法も最初は派遣可能業務を11業務に限定していたのがいまや全面自由化です。今回の制度の立案にかかわった産業競争力会議の竹中平蔵氏は「小さく生んで大きく育てる」とねらいを語っています。

 経団連は2005年に「ホワイトカラー・エグゼンプション(労働時間の適用除外)」制度の導入をうちだしたとき、年収要件を400万円にしていました。この制度の本家であるアメリカでは「週給455ドル」(現在の1ドル=119円で換算すると5万4145円)が要件です。こういう低い収入の労働者が残業代の適用を除外されています。

「104日以上の休日」
「ワタミ」「ユニクロ」以下

 労働時間規制が適用されない「高度プロフェッショナル」制度の最大の問題は、長時間労働による健康破壊から身を守る保障がなくなることです。

 志位氏の質問に安倍首相は「健康の確保に十分留意する」とし、対策として「在社時間等を把握したうえで一定の休日を必ず与える」などとのべました。

 把握するのは労働時間ではなく「在社時間等?」。初めて聞く訳のわからない話です。厚生労働省がつくった法案要綱(案)では「健康管理時間」となっています。

 「健康管理時間」とは何か。労働基準法をはじめ労働分野の法律、公文書のどこを探しても出てきません。医学用語にもありません。厚労省に問い合わせると今回の法案で初めて使う「新しい概念です」という返事です。

 内容は「会社にいた時間」と「社外で働いた時間」の合計時間で、企業はこの新概念の「健康管理時間」を把握して健康を守る措置をとるというのです。

 これはむちゃくちゃな議論です。もともと労働基準法が定めている労働時間規定は健康保持が目的です。労働時間規定の適用除外というのは健康除外にほかなりません。これが常識です。

 時間ではなく成果で評価する新しい制度だといって労働時間規制を外し、割増賃金の支払いを気にせず成果が出るまで長時間働かせる仕組みができれば財界は万々歳です。しかし健康を守る保障を奪うものだという正当な批判を突破できず、何度も導入に失敗してきました。

 「健康管理時間」というのは、健康破壊の「過労死促進」制度という批判をかわすために知恵をしぼった「造語」であり、新しい手口です。

 問題は「健康管理時間」を把握してどんな措置をとるのかです。次の三つのうちの一つを選択します。全部ではなく、いずれか一つです。

 (1)始業から24時間経過するまでに休息時間を確保する。深夜業の回数を定める(2)健康管理時間の範囲を定める(3)年間104日以上の休日を確保する。

 このなかで企業の多くが選ぶとみられているのが(3)です。年間104日の休日というのは、単純計算で週休2日です。つまりお盆や正月、国民の祝日(15日)も休まず、有給休暇もとれないということです。

 これが健康管理措置です。ちなみにブラック企業と名指し批判された「ワタミ」の社員募集要項の休日は「年間107日」です。「ユニクロ」は「120日以上」です。

 「高度プロフェッショナル」は、ブラック企業も笑う劣悪な働き方です。

違反企業 罰則なし
改善命令もできず

 「高度プロフェッショナル制度」は、第1次安倍政権時代の07年に導入しようとして失敗した「自己管理型労働制」を模様替えして出してきたものです。

 今回と07年の法案要綱とを比べてみると、今回の制度は企業に対する罰則規定が甘くなっているのが特徴です。

 たとえば今回と同様07年のときも、該当する労働者に年間104日以上の休日を確保するとしていました。ところが07年のときは「確保しなかった場合には罰則を付す」と明記されています。今回はこの罰則規定がなくなっています。

 さらに07年は、行政官庁が必要と認めたとき、企業に対して改善命令を出すことができるとし、「従わなかった場合には罰則を付す」としていました。今回は改善命令そのものがなくなりました。

 罰則規定の行く先は労働安全衛生法です。すでに紹介した新概念の「健康管理時間」(省令で定める)を超えた労働者に医師の面接指導を受けさせるとし、これに違反した企業に罰則を科すとしています。

 少ない休日さえ与えないひどい働かせ方にたいする罰則はなくなり、医師の面接をおこたったときだけ罰則をつけるというのは、はなはだしい企業寄りというべきです。



「パワハラ」過去最多1210件 千葉労働局への職場トラブル相談 本年度上半期

2015年02月27日 11:43 ちばとぴ

 千葉労働局(小沢真一局長)へ本年度上半期(4~9月)に寄せられた、職場でのトラブルなどに関する相談のうち、「パワハラ」(パワーハラスメント=職場でのいじめ、いやがらせ)に関する相談件数が過去最多となったことが分かった。全相談の3割以上を占め、6期連続の増加。不安定な雇用情勢に加え、「パワハラ」の言葉が定着したためとみられ、企業からの相談も増えている。同局や弁護士は「解決につながるケースはあるので相談を」などと呼び掛けている。

 同局など県内10カ所の相談コーナーで上半期(4~9月)に受けた労働相談は2万1125件で、前年同期比1414件増。労働基準法違反などを除く、民事上のトラブル相談は過去最多の3734件に上り、32・4%に当たる1210件がパワハラに関する相談だった。

 2位が「解雇」(501件)、3位「労働条件の引き下げ」(500件)、4位「退職勧告」(336件)の順。パワハラに関する相談の具体事例は、▽上司から同僚の前で罵倒された(相談者=パート)▽現場の同僚から無視されたり、机の上を荒らされた(同)-など。

 同局によると、パワハラに関する相談は前年度同期比216件増で、2011年下半期から6期連続で最多件数を更新している。「パワハラ」や「ブラック企業」などの言葉が広く定着。「社内でパワハラ問題が起きないよう何か予防策はないか」など、企業側からの事前相談も増えている。

 同局は窓口や電話で相談に応じ、助言を与えたり、民事訴訟の手続きなども支援。事業主への直接指導も行っている。また、弁護士などの紛争調整委員会に当事者間のあっせんを委嘱して問題解決を図っている。

 労働問題を多く扱う法律事務所「房総法律」の向後剛弁護士(48)は「いわゆる“派遣切り”など雇用の不安定な時代になり、職場内での弱者へのいじめも増えているのでは」と分析。暴言などのパワハラは証拠の確保などが難しいため、話し合いや訴訟など解決を図る際には「音声録音のほか、メモを取るだけでも貴重な証拠になる」とアドバイスする。

 同事務所は労働相談ホットラインを設け、毎週水曜と金曜日の午後、電話相談を受け付けている。電話043(221)4884。



独立できぬ低所得の若者 20~30代、8割近く親と同居

2015年2月27日 東京新聞

 家賃が払えず、やむなく実家に頼る-。貧困対策に取り組む認定NPO法人ビッグイシュー基金(大阪市)が、二十~三十代の低所得者の住宅事情を調べたところ、四人に三人が親と同居し、実家を出ても住居費の負担に苦しむ様子が浮かんだ。今月八日には東京都内で調査報告を兼ねたシンポジウムを開催。研究者は「家賃補助など、若い低所得者向けの住宅政策が必要」と訴えた。 (林勝)

 「生活がきつい。実家で過ごさせてほしい」。東京都八王子市のライター業の男性(33)は七年前、両親に頼んで一人暮らしから実家の生活に戻った。専門学校を卒業後、非正規の仕事に就き、年収は二百万円前後。二十五歳のとき、六畳一間で月四万五千円のアパートを同市内に借りたが、家賃負担にあえいだ。

 一人暮らしでは、家賃のほか光熱費や食費もかさみ、切り詰めざるを得なかったのが交際費。「人との付き合いに使うお金は削りたくなかった。人間関係が断たれるのはつらい」。無理に一人暮らしを続けていたら、仕事場との往復のほかは部屋にこもり、ネットやゲームにのめり込んだかもしれないと振り返る。

 現在、実家の家計には月三万円を入れている。後ろめたい気持ちはあるが「頼れる家族があるだけ自分はまだ幸せ」と話す。都市部のため、近所の目があまり気にならないのも救いだ。だが、いずれ親は年老い、自営業の家の収入も減る見通し。「このままずっと、というわけにはいかない」と先々を考え不安が募る。

 「親の持ち家が、低所得の若者のセーフティーネットになっている」。ビッグイシュー基金の住宅政策提案・検討委員会委員長の平山洋介・神戸大大学院教授(住宅政策)は、二百人超が参加したシンポジウムで、若者の住宅問題が潜在化しやすいことを強調。日本の住宅政策の問題点なども指摘した。

 平山さんらは昨年、首都圏と関西圏の八都府県に住む年収二百万円未満の二十~三十代の未婚者に、インターネットでアンケートを実施し、千七百六十七人から回答を得た。職業形態は非正規雇用が47・1%と最も多く、無職39・1%、正規雇用7・8%だった。

 親と同居しているのは全体の77・4%に上った。同居の理由(複数回答)には「住居費を負担できない」(53・7%)や「住居費負担の軽減」(9・3%)があり、住居費への負担感が大きい。「家事負担の軽減」も54%あり、親に依存する傾向もみられた。

 住居費を負担しているのは32・4%。うち、手取り月収に対する住居費負担率が30%以上と答えた人は57・4%。家を出ても、住居費の負担に苦しむ一端が示された。「自己借家の若者は、親の持ち家を利用できる若者と比べて著しく不利になる」と平山さん。結果的に経済を支える若い労働力の移動が妨げられてしまうのを危ぶむ。

 戦後日本の経済発展は、地方から都市への労働力の移動に支えられた。企業は住宅手当や社宅などで若手正社員の生活を援助。国は旧住宅金融公庫の融資拡大や税制優遇で、持ち家取得を促す政策を進めた。非正規雇用が増えた現在でも、政策の方向性は変わらず、低所得の若者への支援は手薄という。

 欧州では若者の労働力を生かそうと、家賃補助制度を導入する国もある。平山さんは「空き家の活用も含め、若者が低家賃で住宅を利用できる政策が求められている」と訴える。



2015年02月27日 岩手日報

NEC、埼玉と長野の工場閉鎖へ  700人を再配置

 NECは27日、埼玉県神川町と長野県伊那市にあるグループの2工場を2017年3月末までに閉鎖すると発表した。従業員計約700人の雇用は維持し、グループ内で再配置する。生産拠点を集約し、国際競争力を高めるのが狙い。

 閉鎖するのは、いずれもNECの全額出資子会社である埼玉日本電気と長野日本電気の工場。埼玉では携帯電話や消防無線機器などを生産し、長野は車載機器や医療機器などを手掛けている。

 長野の従業員約190人は静岡県の工場を中心に再配置する予定。

 電機各社はライバルであるアジア勢との競争が激しく、ソニーをはじめ生き残りをかけた厳しいリストラを迫られている。



2015.2.27 11:02更新 産経WEST

近畿の失業率は横ばい 大阪府は外国人観光客アップで宿泊業の好調維持

 総務省が27日発表した近畿2府4県の1月の完全失業率(原数値)は、前年同月比で横ばいの4・2%だった。厚生労働省が発表した1月の有効求人倍率(季節調整値)も、前月と横ばいの1・06倍となった。

 訪日外国人観光客の増加により、大阪府を中心に宿泊業は好調を維持。医療・福祉産業での求人数も上向きといい、大阪労働局は「春先に向け近畿全体の雇用環境は堅調で、今のところ不安材料は少ない」と分析している。

 府県別の有効求人倍率は、大阪府が1・15倍、京都府が1・11倍、滋賀県、和歌山県がそれぞれ1・00倍、兵庫県が0・95倍、奈良県が0・90倍だった。


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