労働組合を構成する労働者の連帯は当たり前だ/労働者の安定は地域社会の安定につながる/労働者の努力や責任感を食い物にし残業代を窃取は立派な犯罪。安倍政権はそんな犯罪を後押しする法を作り出している/自分が生まれそだった原点に立ち帰り敬意を払え/ 

最高裁 大阪府上告棄却 混合組合は不当労働行為救済申立人適格有り 大阪教育合同労組
エアー沖縄 契約社員 全214人 正社員化
「名ばかり管理職」 残業の闇 過労死47歳の責任感
社説 マタハラ即違法 被害防止に歯止め期待

最高裁 大阪府の上告を棄却
混合組合は不当労働行為救済申立人適格有り
                大阪教育合同労組


「大阪教育合同労働組合が申し入れた2010年度及び2011年度講師雇用継続団交を、大 阪府・府教委が拒否したことは、不当労働行為である」と認定した中央労働委員会命 令の取り消しを求めて、大阪府が提起した行政訴訟に対する最高裁の決定が3月31日 に出た。最高裁は、大阪府・府教委の上告を棄却、上告受理申立を不受理にした。

本件の争点は、「混合組合である大阪教育合同労働組合は不当労働行為救済申立人適 格を有するのか」、また「講師雇用継続要求は義務的団交事項か」であった。これま で、混合組合の不当労働行為救済申立人適格については、裁判所及び労働委員会で見 解が分かれていたが、今回の最高裁で、長い闘いに決着が着いた。混合組合は、「労 働組合法適用者については労働組合法上の労働組合として」、「地方公務員法適用者 については地方公務員法上の職員団体として」、複合的性格をもって法律に保護され た団体交渉を行う権利を保障されるという判決が出たのである。

大阪府による大阪教育合同労働組合への団交拒否は、橋下徹前知事が就任した2008年 から始まった。大阪府・大阪市が大阪教育合同との団交を拒否している事件は本件以 外に11件あり、大阪府労委、中労委。大阪地裁、大阪高裁、東京高裁で係争中であ る。

松井一郎知事は、直ちに労働委員会命令を履行し、大阪教育合同労働組合に対して謝 罪すべきである。そして、大阪府・大阪市はすべての訴訟を取り下げ、労働組合敵視 政策を反省し、労使関係の正常化を行うべきである。

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2015年4月1日

混合組合に関する最高裁決定についての声明
        大阪教育合同労働組合 執行委員長 酒井さとえ

昨日(3月 31日)、最高裁は 2014(平成 26)年(行ツ) 274号上告事件について棄却決定 ならびに 2014(平成 26)年(行ヒ) 287号上告受理申立事件について不受理決定を行った。

本件は、 2010年度及び 2011年度講師雇用継続団交を大阪府・府教委が拒否したことは不当 労働行為であると認定した中央労働委員会命令の取り消しを求めて、大阪府が提起した行政訴 訟に対する最高裁の決定である。本件は、中労委命令取消請求を東京地裁及び東京高裁におい て棄却されたため、 2014年3月に大阪府が上告及び上告受理申立を行っていたものである。

大阪府労働委員会、中労委、東京地裁、東京高裁における争点は、混合組合である当労組は 不当労働行為救済申立人適格を有するか、また講師雇用継続要求は義務的団交事項かであった。

申立人適格については、大阪府労委は当労組が 1992年に救済申立を行って以降 2009年まで 地方公務員法適用者が構成員の多数を占めると推測されるとの理由で、これを認めてこなかっ た。他方、中労委は、労働組合法適用者に関わることについて混合組合は構成員の量的割合に 関わりなく申立人適格を有するとの判断を行ってきた。この間、大阪地裁が 2001年に、大阪 高裁が 2002年に、当労組の申立人適格を否定して当時の大阪地労委命令を支持する判決を出 していた。

このように、混合組合の不当労働行為救済申立人適格については裁判所及び労働委員会で見 解が分かれていたが、今回の最高裁決定によってようやく決着がついた。すなわち、混合組合 は、労働組合法適用者については労働組合法上の労働組合として、地方公務員法適用者につい ては地方公務員法上の職員団体として、複合的性格をもって法律に保護された団体交渉を行う 権利を保障されるというものである。

今回の最高裁決定は、全国の地方自治体で急増する非常勤職員等が、同一の職場に働く一般 職員とともに団結することを推奨するものである。もはや一般職と特別職が、常勤と非常勤が、 正規と非正規がバラバラに団結する必要はなくなった。

あと一つの争点である雇用継続要求については、大阪府は臨時・非常勤講師は毎年新規任用 になるのであるから、労働組合との団交事項ではないとして団交を拒否したものである。この 主張は、橋下徹前知事が就任した 2008年に、従前の団交が違法であったとして言い始めたも のであった。しかし、今回の最高裁決定によって、中労委命令、東京地裁判決、東京高裁判決 が支持され、雇用継続要求は義務的団交事項であることが確定した。地方自治体は、非常勤職 員等の雇用(任用)継続を求める労働組合との団交を拒否できない。雇用(任用)を打ち切る 場合は、団交において解雇理由を説明して労働組合を説得することが求められる。公務員だか らということは理由にならない。

混合組合問題に関係して大阪府・大阪市が当労組との団交を拒否している事件は本件以外に 11件あり、大阪府労委、中労委、大阪地裁、大阪高裁、東京地裁で係属中である。その中には、 地方自治法に反して、大阪府議会の承認を経ないまま訴訟を提起した事件も数件含まれている。 今回の最高裁決定を受けて、大阪府及び大阪市はすべての訴訟を取り下げ、労働委員会命令を ただちに履行すべきである。大阪府・大阪市は労働組合敵視政策を反省し、労使関係の正常化 を行うべきである。

当労組は 1989年 11月に結成した、「教育現場の労働者が誰でも入れるみんなでつくる 教育合同」をスローガンとする混合組合である。「非正規公務員」や「官製ワーキングプア」な どといった言葉が登場する以前から、教育現場は多くの「非正規公務員」によって支えられ、 成り立っていたにも関わらず、権利や労働条件への取り組みが弱かったことへの決別から混合 組合という道を選択した。

今回の最高裁判決は、私たちが主張してきた「非正規公務員」の労働者としての権利を確固 たるものとした。大阪府は、公立学校で働く教職員は、地方公務員法により労組法の適用外で あるとの主張から 2010年より当労組との団体交渉を拒否してきた。しかし、いまや多くの公 立学校現場で様々な雇用形態の労働者が働いており、地方公務員法が適用されない特別職公務 員が多く存在している。彼らの労働者としての「権利」を認め、労働条件や次年度の雇用条件 についての団交を拒否した大阪府の違法性を認めた最高裁決定は、いま、日本中で権利を奪わ れ、「任用」という言葉でいいように使われている「非正規公務員」の問題を浮き彫りにし、新 たな権利獲得のたたかいを可能とする。

当労組は、今回の最高裁決定を受けて、非正規公務員と正規公務員がともに団結する混合組 合の発展強化にむけて奮闘することを誓うものである。

以上
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エアー沖縄、契約社員全214人を正社員化 事業拡大見込む

2015年4月2日 06:54 沖縄タイムス

 那覇空港のカウンターで発券や沖縄貨物ハブなどでの地上業務に携わる航空業のエアー沖縄(那覇市、大西準次社長)と、グループ会社のグランドシステム沖縄(同)は1日、契約社員214人全員を正社員で雇用することを発表した。観光客ら乗降客数の増加や堅調に推移するハブ空港の物流事業で今後の事業拡大を見込み、安定的な雇用による人材確保と長期的な育成を狙い、契約社員の正社員化を決めた。

 両社の現在の社員数は約千人。空港業務の需要拡大に対応するため、1日に100人が入社。6月までに80~100人を採用する予定。観光業界などで人手不足が深刻化する中、現在のスタッフの離職を防ぐとともに、今後の人材確保のために社員全員の正社員化などの待遇改善が迫られていた。大西社長は「増便が予想され、人を確保できなければ業務が成り立たない」と危機感を語った。

 契約社員を中心に若年者の離職率の高さも要因の一つ。入社3年までに仕事を辞める社員は十数%で推移している。大西社長は「仕事の本質が分からないまま辞める人が多かった。やりがいを感じられるような労働条件を整備したかった」と語った。

 今回の正規雇用への転換で年間2千万円の経費増が見込まれるという。

 本人の希望や適性を考慮した適材適所の配置など離職率を下げるための支援態勢を進める。

 エアー沖縄労働組合は「若年層の早期退職問題に一石を投じた。労務管理や離職率低下に向けたさらなる改善に期待したい」と語った。

 沖縄労働局によると、アメリカンホーム医療損害保険沖縄事務所が2014年、全契約社員650人を正社員化して以来2番目の規模。労働局は「正社員雇用を促進してきた立場として喜ばしい。他の事業者にも広がってほしい」と期待する。



朝日新聞デジタル

「名ばかり管理職」残業の闇 過労死47歳の責任感

牧内昇平

2015年4月2日19時11分

 顔がむくみ、空せきが続いた。疲れた顔の夫は「仕事がたまっている。やることがいっぱいある」と言い残し、職場に向かった。

 西日本で展開する小売りチェーンに勤めていた当時47歳の男性はこの日、急性心臓死で亡くなった。妻はその朝、出勤する夫の様子に異変を感じていた。2006年12月のことだ。

 男性が倒れたのは、入院する母を見舞いに行った病院の待合室だった。携帯電話には、倒れる直前まで取引先と話していた履歴が残っていた。

 男性は小売りチェーン傘下の約100店舗で扱う家電製品のバイヤーだった。業者から商品を仕入れ、店舗を回って販売指導を行った。新規開店の準備のため、早朝に起きて日帰り出張をくり返した。

 亡くなる2年半前に課長に昇進し、「がんばって会社を大きくすれば、オレたちの暮らしも安定する」と口癖のように話した。死亡前2カ月間の早出・残業は月平均140時間にのぼり、佐賀労働基準監督署は09年、労災と認定した。

 過労死するほど働いていたのに、男性には残業代が支払われていなかった。課長職として、会社の経営にかかわり、自分で労働時間を決められる「管理監督者」にされていたからだ。

 だが実態は、会社の経営に関与せず、働く時間を自由に決める権限も与えられていない「名ばかり管理職」だった。年収は約600万円で、月に5万5千円の管理職手当が出ていたが、実際の残業の量には見合わなかった。

 妻は語る。「責任感が強い人でした。サービス残業続きでも『課長』という肩書を与えられ、仕事を投げ出せなかったのでしょう」

 賃金と働いた時間を切り離す「残業代ゼロ」制度の新設と「裁量労働制」の拡大。政府は働き手の一部を対象に、労働基準法で定められた「1日8時間労働」の原則を大幅に緩めようとしている。

 だが、サービス残業などの横行で、すでに原則が崩れている人がいる。働き手の労働相談に乗るNPO法人POSSE(ポッセ)の川村遼平事務局長は「新制度をつくる前に、広がっているひどい働き方の改善こそ政府に求められる」と指摘する。

 都内の20代男性は昨春に大学を卒業し、5月から都内の不動産会社で働いた。基本給が30万円と高いのが会社選びの決め手だった。

 男性によると、朝10時の開店の1、2時間前に出勤。先輩の接客を手伝い、夜9時の閉店後も、物件情報を不動産サイトに入力する仕事があった。退社はほぼ毎日、夜11時を過ぎた。

 入社翌月の6月の休日は2日だけ。不眠に悩み、日中も頭がぼうっとした。昨年7月に会社を辞めた。

 在社中はよく見る余裕がなかったが、退職後に弁護士と給与明細を見ると、「基本給15万円 固定割増手当15万円」とあった。会社説明会の資料にあった「基本給30万円」は、残業代を含む金額になっていた。実際の労働時間と関係なく、15万円が定額の残業代として支払われていた。

 弁護士との計算によれば、5、6月の残業はそれぞれ150時間を超え、退職までの深夜手当なども含めた未払い割増賃金は100万円にのぼった。

 会社と交渉し、約70万円が振り込まれた。だが、男性は今年2月、残りの未払い残業代などを求め、会社を東京地裁に訴えた。「働いた分のお金がもらえる真っ当な会社を増やしたい。社会に問題提起したかった」。裁判は係争中だ。(牧内昇平)

     ◇

 〈名ばかり管理職〉 十分な権限や待遇を与えられていない社員が、労働基準法上の「管理監督者」として扱われ、残業代を支払われない問題のこと。ハンバーガーチェーンの店長に残業代の支払いを命じた訴訟が話題となり、社会問題化した。管理監督者かどうかが認められるのは①経営者と一体的な立場にある②自分の働く時間に裁量権がある③ほかの労働者に比べて給与が高い、などの基準で判断される。管理監督者であっても、深夜業務(夜10時~翌朝5時)の割増賃金は請求する権利があり、有給休暇も取得できる。



<社説>マタハラ即違法 被害防止に歯止め期待

2015年4月2日 6:02 琉球新報

 妊娠や出産を理由に職場で不利益な取り扱いを受けるマタニティーハラスメント(マタハラ)について、厚生労働省は育児休業の終了などから原則1年以内に女性が不利益を受けた場合、直ちに違法と判断することを決めた。政府が女性の活躍を促す中、育児と仕事の両立を目指す女性にとって、大きな前進といえる。

 きっかけは2014年10月の最高裁判断だ。「妊娠による降格は男女雇用機会均等法が原則禁止しており、本人の同意がなければ違法」とした。

 厚労省の新たな通知では、女性に退職などを迫った場合、「業務上の必要性」を主張する企業側には赤字累積など経営情報の提出を求めるほか、「本人の能力不足」を理由とした際は具体的な指導内容の記録提出や同様の例で他の従業員への対応も調べるとした。

 過去に女性が不当な降格や異動をされても、企業側は「能力」などを理由に挙げ、本格的に争われることは少なかった。多くの女性が泣き寝入りしてきたとされるだけに、今回、厚労省通知が企業側に立証責任を強く求めたことで一定の歯止めが期待できる。

 被害解決に取り組む支援団体「マタハラNet」によると、実際の被害は深刻だ。妊娠中、深夜勤務になることがあり、仕事量を減らしてほしいと求めた女性は「アルバイトになるしかない」と契約変更を強要された。別の女性は「残業できないなら戦力外」と暴言を吐かれたという。

 妊娠、出産直後の女性は身体的にも精神的にも不安定な状態にある。そうした中、職場での存在を否定するマタハラは、本人だけでなく「出産」という行為自体、さらには子どもの存在までも否定されるようなものだ。今回の厚労省の通知は女性の社会参画という観点だけでなく、「働く人の幸福」という視点からも歓迎すべきものといえる。

 一方で「加害者」となるのは直属の男性上司が30%と最も多く、人事担当者や同僚女性もそれぞれ10%いる。妊娠している女性への職場の無理解は一部にとどまらないことを示す。さらにマタハラが起きる温床は「子育ては女性の仕事」という因習に基づいた女性への過度な負担であり、社会全体の子育て環境の不備にある。マタハラ対策の充実を契機に誰もが幸せに働ける環境づくりへの一歩としたい。


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