労働者を虫けらのように扱うブッラック企業には制裁が必要だ/安全確保に金を掛けない経営者は労働者を殺すことになる/劣化した裁判所はまともな判決を出すことができない/最賃の地域格差拡大では地方が疲弊するだけ 

アリさんマークの引越社 給与天引き返還など 一斉訴訟
養豚場 ふん尿処理施設 酸素測定器設置せず 酸欠で1人死亡 青森
「カフェ・ベローチェ雇止め事件」 東京地裁 不当判決で声明
社説 [最低賃金増額] 地域格差拡大は問題だ

アリさんマークの引越社、給与天引き返還などで一斉に訴訟へ

2015年07月31日 22時44分 IRORIO

2015年07月31日 22時52分

名古屋と大阪で

「アリさんマークの引越社」を運営する「引越社」などが、従業員らから訴訟を起こされていることが分かった。

報道によると、訴訟を起こされたのは、名古屋市に本社を置く「引越社」と、大阪市に本社を置く「引越社関西」。

元従業員やアルバイトなど男性12人が、不当に負担させられた弁償金や、未払い賃金などの合計約7000万円を求める訴訟を起こした。

記事では、引っ越し時に破損した荷物の弁償代金や、車両の修理代金を給与から不当に天引きされたとしている。また未払いの残業代などもあり、合計金額が膨らんだようだ。

さらに別の従業員も訴訟を予定しているとあり、原告は合計で30人程度になるとしている。

東京でも

毎日新聞の報道によると、引越社関東に対して、神奈川県在住の男性従業員が、賃金差額の支払いを求める訴訟を起こしたことが分かった。

記事によると、車両の運転や営業などを担当していた男性は、営業車の修理代や、荷物の破損の弁償費用などを給与から天引きされたとある。

男性が個人加盟の労働組合に加入し、修理代や弁償金の返還を求めたところ、賃金の低い電話対応部署に異動、さらに6月からシュレッダー作業の業務に変更したとのこと。

こうした人事移動を不当なものとして、訴えを起こしたようだ。

労働基準法では

労働基準法第16条(賠償予定の禁止)では、次のように定めている。

使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない。

また24条(賃金の支払)では、次のように定めている。

賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない(後略)。

インターネットの相談サイトでも、業務中の事故やミスなどによる損害を弁償させられたなどの投稿が、数多く掲載されている。しかし「レジをミスしたら、全額弁償する」などのルールは違法だ。

ただし作業マニュアルを無視していたり、体調不良を隠して作業していたり、犯罪行為に加担していたりなど、従業員の側に大きな過失があれば、負担を認めることもある。

今回のケースの詳細は不明だが、引越社の企業体質に大きな問題がありそうだ。

有力なブラック企業候補か

こうした訴訟の影響は、訴訟そのものだけでなく、企業の評判にも関わってくる。

ワタミやゼンショーの例を挙げるまでもなく、一旦「ブラック企業」と見なされると、払拭するまで相当な期間と費用がかかるだろう。

今のところ引越社側は会社としての姿勢を明かにしていないが、裁判ではどのような主張をするのだろうか。



2015.7.31 12:39更新 産経ニュース

酸素測定器、設置せず 1人死亡の養豚場 青森

 青森県八戸市の養豚場のふん尿処理施設で男性1人が死亡した事故で、八戸労働基準監督署は31日、この施設に義務付けられている酸素や硫化水素の濃度測定器が、設置されていなかったことを明らかにした。八戸労基署は労働安全衛生法違反を視野に調査。青森県警も業務上過失致死容疑の可能性があるとみて捜査を進めている。

 八戸労基署によると、労働安全衛生法などは、ふん尿処理施設を酸素が欠乏する危険場所と定め、安全講習を受けた人が作業前に酸素や硫化水素の濃度を測定しなければならないとしている。しかし、養豚場内にそれらの測定器はなかった。また作業時の安全確保のため監視役が必要だが、発見時の状況から亡くなった松橋和彦さん(52)=同市=は単独で作業していたとみられる。

 県警は松橋さんの死因を低酸素脳症と断定。今後、体内の硫化水素の濃度などを調べ、詳しい死因を調べる。



首都圏青年ユニオン : 「カフェ・ベローチェ雇止め事件」不当判決に対する声明

7月31日(金)カフェ・ベローチェ労働契約法逸脱裁判事件 判決言渡しがあり、不当判決が出されました。首都圏青年ユニオンからの声明を掲載します。写真は31日の記者会見(原告弁護団など)

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「カフェ・ベローチェ雇止め事件」不当判決に対する声明
http://www.seinen-u.org/yuuki-koyou.html

2015年7月31日

首都圏青年ユニオン
同 顧問弁護団


本日、東京地方裁判所民事第19部(吉田光寿裁判官)は、「カフェ・ベローチェ」を運営する株式会社シャノアールが、同千葉店で4年11ヶ月もの間アルバイトとして勤務してきた女性労働者(原告)を雇止めした事件において、同社に対する地位確認請求、慰謝料請求をいずれも否定する極めて不当な判決を言い渡した。


本件の原告は、長年貢献してきた被告から、モノのように扱われ簡単に辞めさせられたこと、年齢を重ねた女性を鮮度が落ちたと評され、人として尊厳を奪われたことに深く傷つき、本訴訟を提起した。

本訴訟において、我々は、①原告が「時間帯責任者」としてアルバイト従業員の中でも店舗の中心的な役割を担ってきたこと、店舗に1名しかいない正社員の店長と同様の業務を行ってきたこと、契約更新の手続が形骸化していたこと等から、労働契約法第19条1号又は2号が適用される、②本件雇止めは、労働契約法第18条に定められた「無期転換ルール」を回避するための脱法的雇止めであって違法である、③本件雇止めに先立ち、会社の交渉担当者は、「従業員は定期的に入れ替わって若返った方がいい」「うちの会社ではこれを『鮮度』と呼んでいる」との趣旨の発言を行い、原告に多大な精神的苦痛を与えた、④被告の交渉担当者は、首都圏青年ユニオンとの間で、原告ら組合員については雇用継続させる旨の合意をしたにもかかわらず、これを一方的に破棄し、原告に多大な精神的苦痛を与えたと主張した。


原告の雇用期間が4年11ヶ月、契約更新回数が19回(一旦退職する前も含めると、雇用期間は約8年6ヶ月、契約更新回数は33回)に及ぶことに争いはない。

そして、本訴訟を通じて、原告は「時間帯責任者」として、店舗の中心的業務である接客販売業務を店長と全く変わらない形で行い、形式的には店長が行うこととされている管理業務も一定範囲で権限を委ねられてきたこと、契約更新に際して面接などはほとんど行われておらず、更新手続は形骸化していたことなどが明らかとなった。また、被告の交渉担当者が、交渉過程において、原告らを指して「鮮度」という言葉を用いたこと、労働組合との協議の席で原告らにつき雇用を継続することを言明したにも関わらずこれを反故にしたことも明らかとなった。

したがって、我々は、裁判所が原告の地位確認請求及び慰謝料請求をいずれも認容する判決を言い渡すことを確信していた。


ところが、本判決は、原告の雇用期間・契約更新回数、業務内容の恒常性については原告の主張を認めたものの、正社員との同一性を認めず、かつ、契約更新手続の厳格さ、雇用継続を期待させる言動について原告が主張するところを認めず、労働契約法第19条1号・2号の適用を否定し、本件雇止めは有効であるとした。また、被告の交渉担当者による「鮮度」発言についても、相当性を欠くきらいはあるとはするものの、交渉の際の一部の言動をとらえて不法行為の成否を判断すべきではない、人格を傷つける意図があったことを認めるに足りる証拠がないなどとして、違法な発言とまでは評価できないと不法行為責任を否定した。

しかし、原判決の上記認定は、裁判官の事実認定として多数の誤りを含むものである。一例をあげれば、事実認定では、小和田部長は期間を定めた雇用の延長を考えていた旨を述べるが、小和田部長が、無期限に契約更新を認める旨を組合に言明して、組合がその内容の合意書案まで作成して被告に送付した事実、被告が上記言明を反故にしたため組合との交渉において小和田部長が謝罪をしている事実は、音声録音や合意書案等の客観的証拠や、小和田部長自身の証言から明らかである。

また、本判決は、裁判官の思い込みによって認定されている面がある。一例をあげれば、契約更新の際の手続きの厳格さについて、本判決は、店長がアルバイトと契約更新に関して面談をしていたか否かについて、「アルバイトの能力・技量は、店舗の業績に直結する重大事項であるから指導のための面談に必要な時間を費やすことは当然行われてしかるべき」などと述べて、面談など行われなかったとする原告の主張を排斥して認定している。

さらに、本判決は、原告の勤務日数の多寡やそれが労働契約の本旨にかなった就業であるか否かを述べて雇い止めに合理性を肯定しているが、この点は本訴訟において全く争点になっていなかったのであり、原告にとって「不意打ち」以外のなにものでもない。 このように、本判決は、形式的には労働契約法第19条1号・2号の要件の検討をした形を整えているが、思い込みなどに基づき誤った認定をしたものになっている。これは、就労日数の少ないアルバイトの雇用は保障されなくとも構わないとの独自の価値観に立って、自らが考える結論に適合的な証拠のみを引用し、それと抵触する事実と証拠については一切無視して、同条号の適用を否定した判断である。本判決は、吉田光寿裁判官独自の法解釈によるもので、法的安定性を著しく害するものである。

被告の交渉担当者による「鮮度」発言や雇用継続の合意の反故につき不法行為責任を否定した点についても、文脈や経緯はどうであれ、原告の人格や存在そのものを侮蔑するものであり、法的に違法とまでは評価できないとの判断は、著しく公平さを欠く判断と言わざるを得ない。 本判決は、被告の組織的かつ脱法的な雇止めを容認し、原告の権利を踏みにじるものであり、極めて不当な判決である。


本判決が、労働契約法第19条1号・2号の適用を否定した理由に原告の過少な勤務日数を挙げていることからして、吉田光寿裁判官が、学生アルバイト等のアルバイト従業員の雇用を法的に保護する必要性は乏しいとの判断を前提に、本件判決をしたことは明らかである。

しかし、昨今の雇用環境の悪化や急激な貧困化に伴い、学生にとってのアルバイトは、生活と学業を維持するための不可欠なものとなっていることを無視してはならない。例え勤務日数が少なくとも、生活の糧である当該仕事を継続することに対する期待は、フルタイムの非正規労働者と何ら異なることはないのである。

本判決は、かかる学生アルバイトが置かれた状況を全く鑑みないものであり、その意味でも不当極まりないものである。

首都圏青年ユニオン及び同顧問弁護団は、不当な雇止めと人間の尊厳を奪うことを容認した本判決を断固として糾弾し、労働者の権利を守るため、今後も徹底的にたたかい抜く決意である。

以上

レイバーネット



社説 [最低賃金増額] 地域格差拡大は問題だ

( 7/31 付 ) 南日本新聞

 中央最低賃金審議会は、2015年度の地域別最低賃金について全国平均の時給で18円引き上げる目安を塩崎恭久厚生労働相に答申した。全国平均は798円となる。

 2桁の増額は4年連続で、現行方式になった02年以降で最大となった。鹿児島県は16円引き上げ694円の目安とした。

 実際の引き上げ幅は、都道府県ごとに設置した地方最低賃金審議会が地域の実情を踏まえて議論して決める。

 最低賃金の引き上げは低賃金の労働者には恩恵に違いないが、地方では企業の経営を圧迫しかねない。厳しい協議が見込まれるが、十分吟味し判断してもらいたい。

 最低賃金はパートやアルバイトなどを含めた全ての労働者に適用される。最低限の所得を保障する「安全網」の役割を持つ。

 大幅引き上げになったのは景気の回復傾向に加え、有効求人倍率が約23年ぶりに高水準になるなど雇用情勢の改善が要因だ。

 15年春闘での大企業の賃上げ率は2%を超えた。今回の引き上げは2.3%アップに相当し、同程度の賃上げとなる。

 だが、物価の上昇傾向は続いている。労働者の4割近くを占める非正規で働く人が生活を安定させる水準にはほど遠い。

 景気回復の恩恵が届いていない地方の中小、零細企業は厳しい経営が続く。南日本新聞社が行った県内企業採用アンケートでは経営環境が1年前より「良くなった」は1割にとどまる。

 鹿児島県は昨年度13円の大幅増だった。さらに大幅引き上げとなれば経営の足かせになる恐れがある。

 気になるのは都道府県間の格差が拡大したことだ。東京と神奈川が時給900円台に達する一方、16県が700円に満たない。鹿児島と東京の差は213円だ。

 高収入を求めて地方から大都市への人口流出がさらに進む可能性がある。安倍政権が掲げる地方創生の障害にもなろう。格差是正は容易ではないが、官民で知恵を絞りたい。

 今回の大幅増額決定には安倍晋三首相の「介入」が影響している。経済財政諮問会議で「大幅引き上げが可能となるよう全力を挙げる」と発言した。

 賃金底上げを後押しし、安全保障関連法案の採決強行で急落した内閣支持率を回復させたいという思惑が透ける。

 政府に求められるのは、地方経済活性化に向けた政策の実行だ。無理なく賃上げできるよう効果的な対策を求めたい。


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